平成21年度第2回定例会

一般質問に立つ

本日、第2回定例会にて一般質問に立ちました。

質問通告内容は

(1)配慮を要する児童、生徒の放課後対策について

(2)ユニバーサルデザインに考慮した道路交通整備について

以下、質問全文を掲載いたします。

平成21年度 第2回定例会一般質問

高久 則男          

 

質問通告に基づきはじめに配慮を要する児童、生徒の放課後対策について質問いたします。

先日、障害を持つお子様のお母さんからご相談をいただきました。中学校に入学したお子様を本人は母子家庭で日中働いており、お子さんの放課後の居場所に苦労しているとのことでした。また、夏休みについてどう対応したら良いかもきまっていないとのことでした。

世田谷区では中学生、高校生を対象として、障害児タイムケア事業があり、現在4施設がありますが、本人は、この施設に申込したものの一杯で入れないとのことで、現在、児童館に受け入れについて相談中であるとのことでした。

障害児タイムケア事業は自立支援法の地域生活支援事業にあたります。

この事業は障害を持つ児童生徒が放課後や長期休暇中のレクレーションや創作などの活動を通じて社会生活のルールを学ぶことで大変有意義な事業であります。

現在、世田谷区のタイムケア事業は4施設で定員は68名です。

世田谷区でも今後、利用者の利便性と、地域性を考慮した基盤作りを行い、施設を5か所に増やす目標を持って推進していると聞いております。

現在、自立支援法の見直しについて、与党PT基本方針においては、放課後等デイサービス事業を創設する計画がなされており、国レベルでの一層拡充した対応が期待されるところでありますが、まだ、早期に実施されるわけではなく、世田谷区独自の先駆的な事業推進を求めるものであります。

 

タイムケア事業にあわせて世田谷区においては、児童館で、配慮を要する児童、生徒の受け入れを実施しております。児童館では障害を持つ、持たないに関係なく受け入れており、放課後の児童、生徒の居場所として、大事な機能を担っております。児童館のあり方において、今後、配慮を要する児童、生徒の受け入れ体制をどのように整備していくかが重要なことと認識しております。

 

また、配慮を要する児童の新BOPでの受け入れについてでありますが、現在、新BOP内学童クラブでも平成18年度より従来の1クラブ3名までという受け入れ制限をなくし、4年生まで学年を延長し、可能な限り受け入れを、拡充していることは評価いたします。しかし、先日、特別支援学級の5、6年生のお子様のご両親から、新BOPに預けたいとおもっているが人数制限を受けていると聞きました。あくまでも新BOP事業は登録されているすべての児童を対象に実施している放課後対策であり、配慮を要する児童に対して職員も増員しなければならず、職員確保はかなり大変であることについては十分理解はしております。しかし、配慮を要する児童の中には5年生になっても自立が困難な児童も多く、放課後における生活の場の確保は極めて重要であります。お子様の両親としてみれば、自宅で一人でいるのではなく、多くの友達の中で子どもを成長させて上げたいと思うのは、当然であると思います。職員の増員を図り、また、職員の対応力の向上、指導体制の充実をすすめ、積極的に配慮を要する児童、生徒の受け入れを求めるものであります。

ここで3点質問いたします。

一点目は、区としてタイムケア事業をどのように推進していくのかお聞かせください。

二点目は児童館での配慮を要する児童、生徒の受け入れ態勢についてどのようにしていくつもりかお聞かせください。

三点目に、新BOPでの配慮を要する児童の受け入れ態勢、指導員の確保をどのように推進していくのかお聞かせください

 

次に、ユニバーサルデザインに考慮した道路交通整備についてお伺いいたします。

ユニバーサルデザインとは年齢、性別、国籍、能力等にかかわらず、できるだけ多くの人が利用しやすい生活環境にする考え方であります。

区ではユニバーサルデザインに基づいて、公共的施設及び住宅の構造、設備等並びに情報及びサービスの提供について適切な措置をとり、生活環境の整備を進めていくとしております。

ここでは、ユニバーサルデザインの観点から道路交通整備についてお伺いいたします。

初めに、歩道橋について質問いたします。

先日、日本経済新聞に歩道橋に関する記事がでておりました。その記事では「高齢化時代にそぐわない交通インフラの代表格が歩道橋である。大阪府は、(1)通学路指定区域でない(2)日中利用者が20人未満(3)100m以内に横断歩道がある」の三条件を設定。2006年から条件を満たす18の歩道橋の撤去を検討、2008年までに地元の同意が得られた5つの橋を取り除いた。」とでておりました。東京都も大阪府と同様に撤去基準をもってすすめているときいております。

現在、世田谷区内に区、都、国の歩道橋が合計79箇所あります。その中には、今後、撤去基準に該当し撤収される歩道橋もでてくるものと思いますが、必要性があり残る歩道橋もあります。

例えば、私の家の近くには昭和女子大前の歩道橋があります。この歩道橋にエレベーターを設置してほしいとの要望は以前から多くあります。昨年度の決算特別委員会でも我が会派から取り上げられておりましたが、中々、困難であるとの返事でありました。また、同様に東名入口近くの歩道橋も横断歩道がなく、自転車もベビーカーも歩道橋の階段を登るしかない状況であります。しかし、高齢化がさらに加速する社会において、歩道橋に対して、抜本的な対応が今、求められるところであります。例えば、歩道橋の付近に用地の確保をするなどして、まちづくり事業の観点からもエレベーターを設置していく手法もあるのではないかと思います。

個々の案件については個別的な課題がありますが、ここでは総論として、ユニバーサルデザインの考え方から、歩道橋のバリアフリー化について、区の見解をお聞きいたします。

次に横断歩道についてお聞きいたします。先日、池尻にお住まいの方から問い合わせがありました。池尻大橋駅前の横断歩道を渡るのにその方の足では、わたりきれないので横断歩道の信号の時間を長くしてほしい、また、それができないようであれば、東山方面の出口にエレベーターを設置してほしいとの要望でありました。警察の方では信号の時間を変えることになると国道246号線の渋滞の問題になってくるので簡単にはいかないとのことでありました。

今後、この様な問題は国道、都道、区道に限らずでてくることが予想されます。高齢者視点にたった横断歩道の位置、信号時間、地下利用等バリアフリーに対応して安心して渡れるような整備手法を考えていくべきであると思いますが、区のご見解を伺います。

最後に、バス停のベンチ、上屋についてお聞きいたします。

世田谷区は平成16年度のバス停環境整備検討会においてまとめたバス停ベンチの整備に係わる実施計画に基づいて、バス停のベンチ、上屋を整備してきました。

平成16年以降の世田谷区におけるバス停のベンチ整備箇所は62箇所、上屋整備箇所は9か所と聞いております。区においてはこの様に実施計画に基づいて推進していることは大変評価いたします。

しかし、問題は国道、都道のバス停の整備であります。都道の場合、バス停ベンチや上屋はバス事業者が設置するものであるとし、設置については、道路の維持管理上の問題もあり一向に整備できない状況が続いております。

今までの区の見解は、東京都や国と連携し検討していくとのことでありましたが、ユニバーサルデザインに考慮したバス停ベンチの設置、及び、上屋の設置について世田谷区が今後、どのようにイニシアティブをとって進めていくおつもりかお聞かせください。

以上で壇上からの質問を終わります。