第2回定例会

一般質問に登壇

本日、午前中の5番目に一般質問で登壇しました。

今回の議題は、

①高齢者の居住支援について

②不育症について

③下北沢駅周辺の街づくり

詳細は下記に記載いたします。

22年度第2回定例会一般質問                                 高久 則男

質問通告に基づき、はじめに高齢者の居住支援について質問いたします。

日 本において、人口に占める65歳以上の高齢比率は22%を超え、2025年には30%に達すると予測されます。さらに、要介護者は現在の約2倍の784万 人になると推計されており、少子高齢社会を迎える中で、老後の安心を支える基盤整備をどう実現するのかは喫緊の課題であります。

公明党は介護の充実こそ最重要課題として位置付け2009年11月から介護総点検を実施しました。その現場の意見をもとに、公明党独自の新介護ビジョンの取りまとめをおこない、特に重要な課題として、12の提言を行いました。

その中で2025年度までに入所待機者の解消を目指し、特養ホーム、老健施設などの介護3施設を倍増し、全く足りない特定施設、グループホーム等を3倍に増やす緊急整備に着手すべきであると提案しました。

その背景として、全国の特別養護老人ホームに入所している約42万人の高齢者に対して、入所待機者が同数の約42万人に上がっており、認知高齢者の増加に施設が追い付かず、グループホームなどの住居施設が圧倒的に不足している実態が明らかになったからです。

同様に、世田谷区でも、例えば、特別養護老人ホームへの入所待機者は現在、約2400名にのぼります。介護施設の需要に対する供給が不足しているのが現状で、世田谷区で推進している在宅支援施策と合わせながら、高齢者の居住支援策を積極的に推進すべきであると思います。

まず、お聞きいたします。

介護待機者解消を目指す上で高齢者施設等の必要性をどう認識しているのか。また、介護待機者解消に向けての整備をどう取り組むおつもりかお聞きいたします。

さ て、国においては、本年4月に老人福祉施設の一つである「軽費老人ホーム」が都市部で進むように設置基準を緩和した「都市型」を創設しました。現行の20 名以上の定員を20名以下に、一人当たりの個室面積を今までの21.6㎡から7.43㎡以上と小さくするなど、国の設置基準を見直し、利用者負担も、食費 を含め10万円程度と軽減し、生活保護受給者でも入所可能な負担額にしました。

国の基準改正にあわせ、東京都では、一人暮らしが困難な低所得高齢者向けの「都市型軽費老人ホーム」いわゆる、「都市型ケアハウス」の整備補助事業を4月よりスタートしました。

この「都市型ケアハウス」の発端は、2009年3月に群馬県渋川市の高齢者向け住宅「静養ホームたまゆら」で起きた火災事故が契機になっております。東京都など都市部では低所得者向けの高齢者施設は空きがなく、お年寄りの受け皿に地方の施設が使われてきた経緯があります。

この東京都の施設整備補助制度は期間5年、総額33億円の補助事業です。

東京都の資料によりますと「都市型ケアハウス」は、運営事業者には創設・買い取りの場合一人当たり単価300万円、改修型の場合一人当たり単価210万円の整備費補助が可能とのことであります。

このように都市型ケアハウスは、低所得高齢者に対して、低コストで入所が可能であり、また、事業者は低コストで設置運営ができるようになっており、世田谷区においても、是非とも整備できるよう制度活用していくべきと思いますが、区の見解をお聞きいたします。

次に、不育症についてお聞きいたします。

まず、「不妊症」が、妊娠すること自体が困難な症例をいうのに対して、「不育症」とは、妊娠はするが胎児が育たず、流産や早産を繰り返して生児が得られない場合をいいます。

現在、不妊症の患者数は全国で120万組程度と推察され、約30万人が治療中であるといわれているのに対して、不育症の患者数は約15万組であるという試算があり、けして少ない数字ではありません。

不育症の症例についての正確な統計は、まだ存在しておりませんが、最大で33組にひと組の夫婦が不育症の可能性があるという指摘もあります。

不育症の主な原因は自然現象として一定割合で発生する胎児の染色体異常があげられております。

検査を網羅的に行う場合、保険適応外のため、自己負担分が15万円前後になるケースもあり、治療費も保健適応されず、へパリン注射の治療費は月10万円かかるなど不育症患者は多額の負担を強いられているのが現状であります。

こうした中、国においても現在、不育症について公明党が取り上げ、公費助成実施に向けて議論をしているところであります。

また、地方自治体においては流産や死産を繰り返す不育症患者の経済的負担を軽減しようと、岡山県真庭市では本年4月より一人当たり上限30万円を補助する公費助成制度をスタートさせました。

全 国の平成20年度の合計特殊出生率は1.37、世田谷区では0.90です。不育症の場合は、的確な治療を受ければ半数以上の女性が出産できるとも想定さ れ、我が国の一年間の出生数の5%から6%押し上げ可能とも言われており、非常に効果的であります。不育症の症例について理解し、患者が直面する問題とそ の対処方法について考えることは、少子化の進む中での有益な方策の一つになりえると思います。

ここでお聞きいたします。不育症に対する区の認識、公費助成についての区の見解をお聞きいたします。

最後に下北沢駅周辺の街づくりについてお聞きいたします。

これまで私は、小田急線上部利用において、緑道の整備と駐輪場の確保を提案してまいりました。

今 回、公表された検討委員会における「検討の取りまとめ」を見ますと、柱の一つとして「みどりの軸の形成」また、求められる機能として「自転車等駐輪場」が 位置づけられており、実現化にむけて検討、協議をすすめていただきたいと思います。駐輪場については、検討委員会の取りまとめでは台数が示されておりませ んが、必要台数を十分検証し、鉄道事業者に要望していくことを求めるものであります。

まず、小田急線上部利用について2点質問いたします。

一点目は地域防災の観点から、緊急車両の通行できるための通路の確保は重要であります。緊急車両の通行及び、防火貯水槽や防災倉庫などの防災施設の設置が必要と考えますが、区の見解をお聞きいたします。

二点目は、上部に隣接する行き止まり通路と上部利用の通路との接続についても防災上検討していくべきと考えますが、区の見解をお聞きいたします。

次に、関連事業としての井の頭線について質問いたします。

小 田急線連立事業に関連して、京王井の頭線の駅舎並びに盛土部の改変があると聞いております。連立事業の進捗状況を見ますと、そろそろ内容が明らかになる時 期と考えます。区では盛土部を活用して茶沢通りから駅前のアクセス道路等の整備を図ることを方針にしておりますが、実現に向けて確実に協議を進めていただ きたいと思います。

また、盛土を改変するとなると、それを機会に京王電鉄が盛土を高架構造に変えることも想定されます。高架下に以前提案した自転車等駐輪場を設置し、先程の小田急上部利用の駐輪場設置と合わせて、放置自転車対策を総合的に進めていくべきと考えます

ここでお聞きいたします。

井の頭線の盛土部分の有効活用策として、井の頭線の高架下に、駐輪場や公共施設など有効活用できるように京王電鉄と協議していくべきと主張するものでありますが、今後、どう進めていくご予定かお聞かせください。

更に、茶沢通りから駅前広場の井の頭線からのアクセス道路の整備はどのようになっているかお聞きいたします。

以上で壇上からの質問を終わります。