本日より、平成26年第1回定例会がスタートしました。区長の招集挨拶のあと、公明党の代表質問で高橋幹事長が登壇しました。議題については1~7についてです。

1、今こそ世田谷区の独立構想を

2、大介護時代に立ち向かう

3、産業政策について

4、地域防災力について

5、新たな環境エネルギー政策について

6、教育について

7、児童虐待防止について

以下、代表質問の要旨について掲載させていただきます。

公明党世田谷区議団を代表して、質問並びに提案をいたします。

昨年は世界経済が緩やかな回復に向かいましたが、一方で、内戦や紛争による人道危機は止まず、災害や異常気象による甚大な被害も相次ぎました。

特に深刻さを増しているシリア情勢や昨年11月には、過去最大級の猛烈な台風がフィリピンを襲うなど、近年、災害や異常気象による被害が、深刻化する状況を踏まえると、国際的な支援の強化のみならず「いかに脅威に備えるか」「危機に直面した時にどう対応し、どう回復を図るのか」との観点に基づいた取り組みが急務であり、社会のレジリエンスを高める必要性が求められています。

レジリエンスは元来、物理学の分野で、外から力を加えられた物質が元の状態に戻ろうとする “弾性” を表す用語ですが、その働きを敷衍(ふえん)する形で、環境破壊や経済危機のような深刻な外的ショックに対して 「社会を回復する力」 の意味でも用いられるなど、さまざまな分野で注目を集めている概念です。

レジリエンスの概念に内包される豊かな可能性を「脅威に備えて対応する力」の範疇(はんちゅう)にとどめず、より積極的に「希望の未来を開くために発揮すべき力」へと拡張していく。つまり、脅威への対処だけでなく、未来の創出をも目的に据えて、それぞれの地域で誰もが関わることのできる「レジリエンスの強化」を通しながら、「持続可能な社会のかけがえのない基盤を築くこと」が今、何より重要です。

その「社会のレジリエンス」を高める意味合いにおいて、今後の世田谷区の目指す方向性について申し上げてまいります。
 ひとつは、世田谷区のあり方です。わが党は「自立都市せたがや」を目指すべく、自治権の拡充に積極的に議論を進めてきました。東京富裕論と言われ、東京の特別区はすべての面で恵まれているかのような議論もありますが、世田谷区の現状は、権限も財源も限られていながら7つの県よりも多くの人口を抱えて、様々な行政サービスを行うのはあまりにも無理があります。先ほど述べたレジリエンスですが、大都市世田谷区は都区制度改革に明確な方向を示すべきと考えるのは私だけではないと思います。

保坂区長は、自らのブログで大阪都構想に触れ、都区のあり方の矛盾や限界について述べています。

『子育て、若者支援や高齢者、障害者福祉の最前線はいずれも区が抱えている現場です。押し寄せる大きな行政需要の波に日々さらされているのも区です。だからこそ、財源と権限が必要です。特別区のような制約された自治体の姿でいては、求められるニーズに対応できないと考えています。警察・消防・上下水道等の広域行政を除けば、住民サービスの多くが区の仕事として行なわれています。東京の分権・自治改革が必要です。』と。

私は、世田谷区が先頭に動くことが東京の改革になると思っています。区長の大胆なリーダーシップが求められているのではないでしょうか。

そこで、はじめに「今こそ世田谷区の独立構想を」と題して、3つの観点からお伺いいたします。

第一に「自治権について」です。

2013年6月、第30次地方制度調査会の答申において2点にわたり提言しています。第一に、更なる権限移譲を検討。第二に、特別区の区域の見直しを検討としています。さらに、大きな制度改革よりも、足元の自治を充実させることによって改革のエネルギーを蓄える時とも指摘されています。さかのぼれば、平成19年の調査会の答申では、特別区が名実ともに住民に身近な政府として自らを確立させるためには、都区制度から離脱し、東京の市という対等・協力による基礎自治連合の構想を提言しています。今後、変化の激しい社会情勢に立ち向かうには、責任ある権限を担ってこそ、不断の行政経営改革が実行できるのであり、身近な自治となるのではないでしょうか。そこで質問いたします。

 来年度以降、区における重点事業として掲げる地域包括ケアシステムの構築や4月から引き上がる、消費税率に伴うセーフティーネット対策、さらには区立小中学校の人事権や児童相談所の移管など、ほぼすべての施策にわたり特別区の枠組みから外れなければ実現できません。この現状から脱却すべく、他自治体とも連携し、政令市としての独立も視野に入れた大胆な道をさぐるべきではないでしょうか。区長の見解を求めます。
 第二に「26年度予算」で今後の課題にどのように取り組むのか伺います。

先般、今後の10年、20年を見通した26年度の予算案がまとめられました。増大する社会保障経費や公共施設の更新など、財政需要は引き続き増大する中「子ども子育て応援都市世田谷」の実現に向けて6つの分野に重点的に予算を配分したとしてますが、子育て支援の中心である保育サービス待機児解消への踏み込みが脆弱であります。また、都市整備方針もまとめられ、「安全で、災害に強く復元力のあるまち」が中核のテーマでありながら、脅威に備えて対応する力としての都市整備は、首都直下型地震に備え、本来は、2倍3倍のスピード感を持って進めるべき課題であります。さらに、地方法人課税の見直しによる特別区への影響など不安材料は山積しており、この難局に立ち向かうべく財源確保は最大の課題であります。このたびの選挙で就任した舛添都知事へ、東京最大の自治体としてどう対峙されるのか。区長の決意を伺います。

第三に「地域行政制度について」です。

地域行政制度が創設されてより、はや20数年を迎えます。しかし、少子高齢化に伴う地域主権の確立、事業展開のあり方、行政サービスの多様性など新たな時代にふさわしい再構築が求められていることは言うまでもありません。我が党はこれまで三層構造の最前線である地区こそが、施策の基盤であり、基礎となりえるよう強固にしなければ、真の地域行政制度は実現しないと訴えてきました。

それを踏まえ、今年度より副参事による、地区の最前線であるまちづくりセンター所長として登用したことは高く評価できるものです。しかし今後、10年を見据えると地域包括ケアシステムの構築や地区防災対策の強化など、地域行政は大きな転換を求められます。そこで2点質問いたします。

1点目は、地区の強化に向けて再任用にこだわず、若手職員の配置も含め管理職を配置し、また、財源を付与することも視野にいれ、これまでにない権限を持たせることが必要であります。区の見解を伺います。

 2点目は、地区の強化に伴う総合支所のバックアップ体制の充実が何より必要であります。区は、今後の5支所の役割をどう考えているか。見解を求めます。

 

 次に、「大介護時代にどう立ち向かうのか」と題して、5つの観点から質問いたします。

10年後の2025年は、約800万人と言われる団塊の世代が75歳、後期高齢者に移行します。人生60年と言われていた時代は去り、どこよりも長寿を得た我が国は、これからは人生100年社会として、人生も社会もギアを変えていかねばならないとは、作家の樋口恵子さんの警鐘であります。2025年は、誰もが好むと好まざるとに関わらず、介護が身近にある大介護時代であり、この時代を安心の世田谷区へと転換するために、以下質問してまいります。

第一に「地域包括ケアシステムの推進について」です。

世田谷区では身近な地区での相談支援体制の充実を図るため、多様なニーズに対応した地域包括ケアシステムの構築を目指すとしています。来年度、モデル事業として、「あんしんすこやかセンター」の相談支援体制を拡大するとともに、出張所・まちづくりセンター内に地域福祉コーディネーターを配置し、検証を行うと伺っています。

2025年問題へ向けて、目指す方向性は評価できます。しかし、家族形態が変容する社会において、虐待・DV・引きこもりなど複雑化する課題に対して、柔軟かつ即応性をもって対処できるのかが問われています。そこで2点質問いたします。

1点目は、定期的に運営事業者が変わる可能性がある「あんしんすこやかセンター」に大きな役割を担ってもらうことで、果たして相談支援体制が強化でき、経験やノウハウが蓄積され、活かしていけるのかが不確定な要素です。保健福祉課との役割分担も含め、区の考えを伺います。

 2点目に、地域福祉のコーディネーターとして社会福祉協議会の職員を配置することについてです。わが党は、その任は出張所やまちづくりセンターが担い、地区における福祉的な課題を共有し、検討、解決へと向けていくことこそが、三層構造の要であると申し上げてきました。区の姿勢を改めて問います。

第二に、「認知症対策について」です。

世田谷区において、平成25年9月現在、認知症の症状があり介護が必要な方は約1万8千人。平成20年より、毎年1000人ずつ増加している実態を踏まえれば、年を重ね認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくりを目指す世田谷区において、認知症の在宅支援の充実は、欠くことのできない課題であります。そこで2点質問いたします。

1点目は、現在区では、国の認知症初期集中支援チームモデル事業を実施しています。認知症の人や家族に対する早期対応・早期支援に向けた支援体制を構築することを掲げて取り組んでいることは理解できますが、訪問対象者の7割以上の方に、かかりつけ医が存在していること、連絡等をあんしんすこやかセンターが担っていること、また、重度化した場合には在宅診療医との連携が必要となるなど、課題は山積しています。現状における課題解決への道筋を伺います。

 2点目は、あんしんすこやかセンターの職員は現在164人、そのうち医療職は保健師等の34名です。人的不足は否めず、今後の人材育成も必須と考えます。認知症の方の生活を支えるために、あんしんすこやかセンターにおける一番大事な人材の育成について、直営の育成機関の必要性も踏まえ、どの様に考えているのか伺います。

 第三に「小規模多機能型拠点整備の拡充等について」です。

 昨年末、大牟田市の介護事業を視察しました。「まちで、みんなで認知症をつつむ」と題し、認知症ケアコミュニティ推進事業を積極的に展開しております。

同市の高齢化率は昨年10月現在、31.6%、3万8千人を超え、近隣他都市に比較して高齢化が進んでいます。

そこで具体的な方策として、小規模多機能居宅介護事業所に介護予防拠点・地域交流施設の併設を義務付けし整備。介護予防の役割を担うとともに、子育て世代、青少年を含め、世代間交流を図る機能、さらには地域の集まり場、お茶飲み場を提供し、ボランティアも含めた地域住民同士の交流拠点となっています。こうした拠点を市内24か所、小学校区に1か所以上設置されています。さらに、ほっと安心(徘徊)ネットワークを構築して、これは徘徊高齢者を地域ぐるみ、多職種協働により、声掛け、見守り、保護していく実効性の高い取り組みを行うことで、「徘徊=ノー」ではなく、「安心して徘徊できる街を」を目指すものであり、警察、消防をはじめとしてJR、バス、タクシー協会、郵便局など民間も含めあらゆる団体がネットワークに参加しています。まさに大牟田市全体で、「認知症をつつむ」明確な意志が伝わってくるのであります。そこで2点質問致します。

1点目は当区においても、いわゆる地域密着型サービス拠点整備は進んでおりますが、今後は多様なサービスを提供できる小規模多機能型居宅介護事業所の展開にも力を注ぐべきと考えます。さらに大牟田市のように地域の誰もが集い合える地域交流施設についても、今ある地域資源を大いに活用してはいかがでしょうか。例えばデイホームの休日・夜間を活用するなどして場の拡充を図ることは可能と考えます。これらの点について区の見解をお示しください。

2点目に、地域ぐるみで認知症をつつむという大牟田市の考えは、当区においても大変参考になると考えます。行政機関ばかりでなく民間も含めあらゆる団体が、高齢者SOSネットワークを構築し、認知症を見守る意識醸成を率先して図っていくべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

第四に「三世代同居・近居支援について」です。

かつて「親子3世代」といわれた我が国ですが、今の長寿社会にあっては、同居別居を問わず4世代がともにこの世を生きる時代です。高齢者世帯の推移をみると、1980年からわずか30年の間に、一人暮らし高齢世帯比率は倍以上に増える一方で、親と子と孫の「3世代世帯」は3分の1以下になっているのが現状です。

介護保険制度が始まった2000年当時は、3世代世帯が全世帯の5割以上あり、端的に言えば、一人の要介護者のかたわらに元気な家族が一人以上いることが前提となっていました。国立社会保障・人口問題研究所の調査によると現在、65歳以上の人がいる世帯類型を全国で見ると、1位の「夫婦のみ」が30%、次に「一人暮らし」24%、この2つの類型で既に過半数を超えています。そして3番目には「老いた親と独身の子のみ」になっており、3世代家族で見守る前提が、急速に訪れた超高齢化の波によって崩れた事実を受け止めなければならず、高齢者の一人暮らしや高齢者夫婦世帯への進展が、さらに加速していることは大きな課題であります。来るべき大介護時代に立ち向かうには、家族世帯をどのように構築すべきか、福祉先進都市世田谷としてしての命題であると考えます。そこで2点質問いたします。

1点目は、我が党は、高齢者の見守りネットワークを推進し、地域での人と人とのつながり、地域でのコミュニティーによる見守りを重要視してまいりましたが、究極のつながりである家族のあり方を今一度考えていかなければならないと思います。家族構成によって向上する「介護力、子育て力、コミュニティー力」こそが社会の誇りとなるべきです。3世代同居・近居を基軸にした施策について、区長の考えを伺います。

2点目は、もうひとつの大きな要因に住宅事情があります。品川区や千葉市などでは、地域ポイントの付与や同居のための改修改築費用の助成、近所に住むための賃貸契約料の助成などを進めているところがあります。当区でも例えば、住宅ローン金利の優遇や容積率緩和など具体的な方策を検討すべきであります。区の見解を求めます。

 第五に「がん対策推進条例について」お伺いいたします。

これまでわが党が再三にわたり主張してまいりましたがん対策推進条例。いよいよ条例の制定に向けて、素案報告やパブリックコメントを行い、下半期には条例案の提案をしていくと聞きました。

また、26年度当初予算案において、「がん患者および家族の在宅療養に関する相談窓口の設置」や「がん検診結果の一元管理と精密検査未受診者への勧奨強化」など新たに盛り込まれたことについては大いに評価するものであります。今後、条例制定へ向け大切な事は、梅ヶ丘拠点整備までにがん対策の下地を着実に整えるべきと考えます。そこで質問いたします。

具体的には「がん予防のための普及啓発や早期発見早期治療の推進」「がん教育の推進」「在宅医療の充実」等総合的ながん対策について梅ヶ丘拠点整備までの6年間でどのように推進する予定かお聞きいたします。

 

次に「産業政策について」お伺いいたします。

基本構想九つのビジョンに、「地域を支える産業を育み、職住近接が可能なまちにする」とうたわれております。今後の世田谷区の地域振興政策を考える上で、2つの契機をどう生かしていけるか、どう活用していけるか、その戦略性が問われている時といっても過言ではありません。その2つの契機とは言うまでもなく、一つは世田谷ナンバーであり、もう一つはオリンピック・パラリンピックであります。

第一に世田谷ナンバーですが、先日の新聞で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを記念した自動車用の特別ナンバープレートが来年中に全国で発行される見通しとありました。五輪のマークや富士山、さくらなどの日本を象徴するデザインを盛り込んだカラフルな特別プレートを希望者が取得できるようにする、と。

わが党は以前より、地域活性化戦略と合わせた世田谷ナンバーの導入を求めてまいりました。国に規制緩和を求め実現させることにより、例えば、サザエさんやウルトラマンがデザインされたプレートを作成することも、肖像権の問題は別としても大いに期待が膨らみます。できないことは無いと思います。区長の英断を求めます。

第2に東京オリンピック・パラリンピック開催へ向け、世界から、また日本全国からの観光客を世田谷区に呼び寄せる観光政策が必要です。地域資源は無限に広がっており、今こそ2020年に向け、具体的なプランを練れる観光協会を設立すべきであります。そのためにもCCCや楽天などの民間のノウハウを活用すべきであります。区の見解を求めます。

 

 次に「地域防災力について」お伺いしたします。

阪神淡路大震災や東日本大震災など大規模災害を教訓に、我が国は災害時における避難・救命・救助活動などを速やかに行うための緊急輸送道路の重要性を改めて認識させられました。

東京都によって指定された特定緊急輸送道路、沿道の対象建築物は、区内には現在259棟あるとされておりますが、2月14日現在、診断済みの164棟の内、is値が0.6未満の建築物は139棟で、実に85%が基準値、未達成。さらに、診断中の物件50棟、未着手の物件は45棟あり、期限となる来年度までどのように全棟診断を行うかが大きな課題であります。そしてさらに問題は、耐震診断後の補強工事へのつなぎが最重要となります。世田谷区では、平成17年度より耐震化の検討が必要な管理組合等に対して、耐震診断後、改修に関して様々なアドバイスを行う、無料のアドバイザー派遣制度を開始しており、平成23年度からは耐震診断前の派遣を開始するなど制度の充実を図っていることについては評価するところでありますが、特定緊急輸送道路、沿道建築物の耐震化を今後、どう促進していくつもりか、区の認識をお聞きいたします。

 

次に「新たな環境エネルギー政策について」です。

 先日、我が党は栃木県足利市を視察してまいりました。同市では環境配慮型都市、スマートシティをめざし「足利市民、総発電所構想」と銘打ち、推進をしています。

具体的には、「創電」「節電」「蓄電」の3つを構想の柱に据え、創電により得られる売電収入や屋根貸し事業による使用料収入、市役所の節電やPPS事業者からの電力購入などによる電気料金削減分を市民の節電行動支援などに充当し、市民、行政が総力を挙げて取り組んでいます。特に、市民節電行動を促進するために家庭用電力監視装置(HEMS)導入を支援しながら、節電アクションポイントを実施しており、家庭の節電に応じたポイントを付与し、地域振興券へと交換するなど、節電行動へのインセンティブを高めています。市が官民一体となって、日常生活及び事業活動における総力戦で環境問題に立ち向かっていることに感銘を受けました。

 そこで、質問いたします。

区の環境構想についてです。来年度の重点項目である世田谷推進プロジェクトでは、「エネルギーをたくみに使うまち」を進めるとありますが、全く抽象的でリアリティがありません。何を柱に、どのような方法で官民一体となって取り組むのか、行動計画をしっかり具現化した構想を区民へ訴えるできではないでしょうか。区長の見解を求めます。

 例えば、区長は最近水素エネルギーに着目しているとも聞いていますが、世田谷における地域資源を生かしたスマートパワーをどう発揮するのか、道筋を伺います。

 

次に、教育について2点伺います。

 まず、「区立幼稚園の用途転換について」お伺いいたします。

世田谷区の就学前の子ども人口は今後も増加傾向にあり、平成30年がピークと言われていますが、加速度を増して就学前教育の体制作りが求められます。さて、今年度私立幼稚園の3歳児においては定員の1.5倍の応募があり、入園できない子供が約1000名を超えていることが判明しました。区立幼稚園の充足率も近年高まってきています。

区はこれまで、区立幼稚園の用途転換は私立幼稚園の補完的役割が終わったからと説明してきましたが、就学前人口が増加することを考えた時、区立にも私立にも、また保育園にも入園できない子どもが増えることは、就学前教育の重要性を訴えるわが党にとって看過できない問題であります。今後、区立幼稚園の用途転換が28年度から予定されていますが、改めて、区立幼稚園の用途転換と就学前教育の充実、在宅子育ての有り様をしっかり展望しなければならないと考えます。教育長の責任ある答弁を求めます。

 次に「特別支援教育推進のための支援について」質問します。

平成24年の文科省の調査によると、公立小・中学校の通常の学級には、知的障害のない発達障害等の教育的支援を必要とする児童・生徒が6.5%在籍していると予測されています。

一方で、東京都の調査では、平成25年5月現在の都内公立小・中学校における発達障害の児童・生徒のうち、情緒障害等通級指導学級は約15%と少なく、双方の結果から見えてくることは、多くは通常の学級の担任による個人的努力に依存している実態があります。

東京都は、児童がそれぞれ通級指導学級に通う従来の方式から、巡回指導担当教員が、各小学校に設置する特別支援教室を巡回して、指導をする方式に移行するとしています。モデル事業の検証を踏まえ、平成28年度から本格的に特別支援教室への転換を図るとしています。そこで質問いたします。

区は、小・中学校の特別支援教育の環境整備に向けて、スクールソーシャルワーカーの増員や(仮称)学校包括支援員への発展的移行を示しており、今後、都の特別支援教室導入も見据えながら、全ての教員への研修の強化・充実が求められます。区が取り組んでいる区費講師や臨時職員、大学生ボランティアの活用など学校支援体制の展望も踏まえた区の見解をお伺いします。

 

 最後に「児童虐待防止へ更なる対策について」お伺いしたします。

昨年度の世田谷区における児童虐待の相談件数は、前年度を大幅に上回っており、中でも新規の相談件数は、3歳未満の乳幼児の割合が、全国と東京都の実態と比較しても、世田谷区が高い数値を示しております。

今月開催された厚労省の「子ども虐待予防研究シンポジウム」において、特に強調されていたのが、妊娠期からの妊産婦との関わる事で、虐待予防を高められること。更に「要保護児童、対策地域協議会」の機能強化が重要で、それにより早期発見、早期対応をと話されていました。そこで2点質問いたします。

1点目に、世田谷区では産前産後支援事業として、平成17年度からさんさんサポート事業を展開しており、産前から1歳になるまでの期間に子育て支援ヘルパーによる家事援助や育児補助を家庭の中に入って行うことで、子育てに不安を抱える妊産婦の安定へ、有用な事業と考えてます。しかし、その利用実績をみますと、過去3年間の初回利用者数の平均は、年約1100名程度。この間における区の0歳児人口の約7000名に対すると、その利用率は、わずか16.8%に留まっています。

事業内容の見直しや改善を図る必要があります。利用率の向上により、育児不安の解消に力を入れるべきです。区の見解を伺います。

2点目に、児童相談所の早期移管へは、区としてどのように進めていくのか、区長の見解を求めます。

3点目には、児童相談所の移管準備を進めていく一方で、児童福祉に関わる専門職が不足していることが課題であるとも伺っております。就学前人口が、過去5年間で、5000人も増加している世田谷区において、専門職の育成は喫緊の課題の一つです。今後、専門職の育成、確保にどのように取り組むつもりか区の見解を伺います。