公明党は、1998年にさい帯血移植の保健適用、99年に公的さい帯血バンクの設立を実現してきました。

現在、さい帯血からIPS細胞を提供することが大学でスタートしました。

昨日の8月28日の公明新聞で、さい帯血からIPS細胞を取り出し、再生医療へ活用することについての記事を掲載いたします。

対談/さい帯血からiPS細胞 再生医療へ重要な一歩/京都大学iPS細胞研究所副所長/高須直子さん/公明党造血幹細胞移植推進PT座長(参院議員)/山本香苗さん
2016年08月28日 1面

 京都大学iPS細胞研究所は23日、病気やけがで失われた臓器や組織を復元する再生医療に役立ててもらおうと、赤ちゃんのへその緒や胎盤に含まれるさい帯血から作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)を、研究機関などに提供することを始めました。今回の意義などについて、高須直子同副所長と山本香苗・公明党造血幹細胞移植推進PT座長(参院議員)が語り合いました。
 『研究機関に提供開始』
 『成人血液に比べ高品質/山本』
 『日本人の約17%カバー/高須』
 山本 昨年7月、厚生労働副大臣だった時に山中伸弥所長から「さい帯血から作ったiPS細胞が間もなく出来上がる」という話を聞いて、今か今かと待っていました!
 高須 iPS細胞を作ったのは昨年でしたが、その後に品質評価を徹底的にやり、それが終わったのが今年7月末でした。
 山本 さい帯血由来のiPS細胞は、成人の血液から作った場合に比べて、遺伝子変異が少ない点で高品質なのが特徴ですね。
 高須 はい。加えて、iPS細胞をたくさん作れる点でも優れています。
 さい帯血由来のiPS細胞と、昨年8月に提供を始めた末梢血(手足など末梢部位を流れている血液)由来のiPS細胞のうち、その後に分化させたい神経、心筋などの細胞に適した方を研究機関に選んで使ってもらいます。
 山本 患者に届けるまでには、まだ時間がかかりますが、極めて重要な一歩です。
 高須 研究所では2013年度から、このように他人の細胞からiPS細胞をあらかじめ作製し、保存しておく「iPS細胞ストック」を進めてきました。
 患者本人の細胞を使った場合より、時間や費用の削減に寄与できるのが利点です。
 山本 他人の細胞を移植しても拒絶反応が起きないんですよね。
 高須 今回の「第1号」は、日本人に最も多い型のHLA■の細胞(さい帯血)から作りました。日本人の約17%に拒絶反応なく移植できると考えられています。
 当面の目標は、さい帯血や末梢血由来のiPS細胞を数種類のHLA型から作り出し、17年度末までに日本人のそれぞれ3〜5割程度をカバーすることです。
 『さい帯血は“宝の山”』
 『法整備で利用を後押し/山本』
 『公明党の追い風に感謝/高須』
 山本 12年10月、ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった直後の山中所長が、公明党の会合で「さい帯血という“宝の山”を、iPS細胞という違う形で患者のために使わせてもらいたい」と熱く語られました。
 それを聞いて、「さい帯血がiPS細胞となって、より多くの命を救うことができるんだ」と感動したことを今も覚えています。
 高須 この年はさい帯血がiPS細胞作製に使えるようになった画期的な年でした。
 山本 はい。9月には、白血病などの治療に有効な造血幹細胞(骨髄、末梢血幹細胞、さい帯血)の移植を一体的に進める法律が成立しました(14年1月施行)。
 35条には「さい帯血を研究のために提供できる」という規定があり、iPS細胞研究へのさい帯血利用が法的に担保されたんです。
 高須 そうです。これは私たちへの追い風になりました。山中所長が同年春にNPO法人・さい帯血国際患者支援の会の有田美智世理事長たちに相談したりしていたことだったので。
 山本 実はそれを知って法律に盛り込んだんです。
 高須 初耳です!
 山本 公的さい帯血バンクに凍結保存されているさい帯血は、移植のために提供されたものです。しかし実際は、保存から10年たったものや細胞数が少ないものは破棄されたり、研究機関に提供されたりしていました。
 こうした実態を踏まえ、各バンクがさい帯血を提供する際のルールを明確化し、法定化したんです。
 高須 公的さい帯血バンクは、まさにiPS細胞ストックの土台です。本当に感謝しています。
 山本 公明党は有田さんたちと共に200万人超の署名を集め、1998年にさい帯血移植への保険適用、99年に公的さい帯血バンクの設立を実現しました。また、多くの女性党員がさい帯血を採取した医療機関から保存場所への搬送に携わっており、今回のことをとても喜んでいます。
 今後も引き続き、再生医療の実用化に向けて党を挙げて取り組みます。
 ■【HLA】 ヒト白血球型抗原の略称で、細胞の自他を区別する型。細胞にとっての血液型のようなもの。自身の型と異なる場合、体が「異物」と認識し、免疫拒絶反応が起こる。