本日で、第1回定例会も最終日になりました。予算特別委員会で審議された平成25年度一般会計予算外4件に関する賛否があり、公明党世田谷区議団は5件すべて賛成いたしました。

賛成にあたり、檀上で津上議員が予算に関する賛成の上からの意見をのべましたので概要を掲載いたします。

公明党世田谷区議団を代表し、意見を申し上げます。

3月11日、東日本大震災発生より2年が過ぎ、日本全国で追悼の祈りを捧げました。

死者約1万6千名、未だに約2700名もの方の行方が分からず、捜索活動が続いています。今なお、被災地全体で32万人もの人が、また、福島県では16万人の方が故郷を離れ、行き先の見えない不安を抱えながら避難生活を余儀なくされております。
 甚大な災害に見舞われた地域では、復興がいまだ本格的に進んでいない場所が少なくありません。何より、被災した方々の「心の復興」や「人生の復興」という大きな課題があります。そこで大切なのは、被災した方々の苦しみを忘れず、社会をあげて被災地の再建を全力で支えることであり、「生きる希望」をともに育む絆を、十重二十重に結んでいくことではないでしょうか。苦しんでいる人がいれば、その人に笑顔が戻るまで徹して励まし続け、苦楽を分かち合い、どこまでも一緒に寄り添っていく。こうした「共に生きようと願う人々の絆」がある限り、一つの苦難を乗り越えた先で、再び別の試練が訪れたとしても、不条理な闇を打ち払う陽光が差し込んでいくはずです。その確信を手放すことなく「かけがえなのないものを守り、自他共の尊厳を輝かせていく」行動を粘り強く起こしていく中に、一人ひとりを大切にする社会的包摂の基盤を揺るぎないものにする要請があると信ずるものであります。

さて、3月18日に内閣府は、南海トラフ巨大地震が発生した場合の経済被害の推計を公表しました。被害額は最大220兆円に達するとの試算であり、想定では、死者32万人、全壊、焼失建物数は238万棟との予想があります。

公明党は国民の生命と財産と生活を守ることこそ、最優先の課題として、「命を守る公共事業」を推進する「防災・減災ニューディール政策」を主張してきました。その具体化として、自公政権では、2012年度補正予算案と13年度予算案で、老朽化した社会インフラの維持・補修を強く進める予算を確保し、全国各地でこれから道路や橋、水道管や堤防などの総点検が一斉にスタートします。その総点検を通じて事業に優先順位をつけ、補修や改修などが進められていくことになります。

世田谷区においても、老朽化した道路、橋梁等の総点検は喫緊の課題であります。早急なる総点検、そして、計画的なインフラ整備の実施を求めておきます。

さらに、世田谷区では、災害時の復興復旧の拠点として本庁舎が果たす役割は極めて大きいものの、現在の庁舎では災害時の拠点としての耐震性能は十分ではなく、早期に庁舎建て替えの検討に着手すべきことを申し述べます。

 

それでは、平成25年度世田谷区一般会計予算ほか4件の特別会計に賛成の立場から、公明党区議団としての意見を申し上げます。

 

まず、今回の予算案の中で、今まで我が党が主張してきた、災害対策の強化や保育サービス待機児対策、子育て支援の充実、環境配慮型住宅リノベーション制度、青年期対策、地区高齢者見守りネットワークの構築、障害者施策など重点施策を積極的に展開されたことについては、評価いたします。

しかし、持続可能な財政運営のためには、どこに無駄があり、今後どのような経費が必要になるのか、現在の現金主義型単式簿記会計方式では浮き彫りにならず、発生主義型複式簿記会計の導入が何より必要であります。戦略的マネジメントの観点からも、区としての新会計制度の導入を進めるべきと訴えるものであります。

 

さて、予算特別委員会において各所管で取り上げました個別課題は、今後の推移を見守りたいと思いますが、我が会派が重要課題としてとらえる施策について、具体的に申し上げたいと思います。

 

1点目は、地域行政制度についてであります。世田谷区の三層構造は平成3年のスタート以来20年以上経過し、総合支所における課題や、防災や見守りなどの地区機能の強化など、課題が生じており、改めて、三層構造の在り方について、検討が必要であります。

わが党の提案により、災害に強いまちづくりと地域防災力の充実のために、27の出張所・まちづくりセンターの防災機能を強化するために、管理職を順次配置をすることについては評価いたしますが、重要なことは、日常からの高齢者見守りネットワークの体制を構築することが、いざという時に、命を守ることにつながります。

地区において、防災・減災対策を強化するとともに、あんしんすこやかセンターや社会福祉協議会などとの連携を強化し、高齢者の見守り等、地区における福祉的な環境の整備を着実に進めることを求めておきます。

 

2点目は、世田谷区の産業政策としての「シティセールス戦略」についてであります。

90万都市と言える人口を背景に地域経営をどう考えるのか、地域の魅力を内外にどう効果的に発信し活用していくか、戦略的な取り組みが必要であります。

活力ある民間資源や人材を活用した官民協働型の専門組織を設置し、世田谷区の将来像をイメージできるシティプロモーション戦略を策定することを求めます。

今回の世田谷ナンバーの導入については、そこに民間活力を生かした産業振興施策であるとか、観光振興などの施策など独自の付加価値を与えることにより、世田谷ナンバー導入の効果が発揮されるものと考えます。戦略的な考えを持って推進することを求めておきます。

 

3点目に保育園待機児対策についてです。

世田谷区での今年4月の入園申込み状況は、昨年度に比べ、550人以上増えております。保育園待機児対策は、きわめて深刻で、かつ喫緊の課題です。26年度の目標を緊急対策として当初の800人に加え、緊急的に500名分の定員増を確保することについては、評価いたしますが、保育を必要とする子育て家庭が安心して預けられる施設整備に力を注ぐことを求めます。

また、27年4月に本格実施になる子ども子育て新制度に向けて、世田谷区の保育の質を守ること、未だに方針が決まっていない認証保育所、また、世田谷区独自の保育室、保育ママ制度の拡充が図られるよう、区の取り組みを要望します。

 

4点目は、がん対策です。

がんは、2人に1人が罹患し、国民病とも言える病であります。また、亡くなる方の3割が、がんが原因であり、世田谷区でも死因のトップであります。しかし、罹患した方の5年生存率は57%であることから、早期発見、早期治療のための検診受診率向上への取り組みは最重要と言えます。

また、身近な病気でありながら、死因のトップということから、罹患した場合、どう病と向き合えばよいのか分からなくなる方も、少なくありません。

がん対策は、検診の充実、療養支援、教育・啓蒙の3本柱をより太く強固にすべきであり、がんに立ち向かう世田谷区を構築するためにも「がん対策推進条例」を制定し、区民の健康と命を守る施策を講じるべきと強く求めます。

 

5点目は、こころの健康についてです。

こころの疾患は5大疾患のひとつとして位置づけられました。予防のための啓発や早期発見・ケアの仕組みづくりが最重要となります。特に、精神疾患は25歳までに70%が発症しており、こころの病が大きな社会的損失につながっている現状を鑑みるとき、区民意識をいかに高めるかが、重要であります。そのためにも「こころの健康先進都市せたがや宣言」によって、区の強い取り組み姿勢を示すべきと強く求めます。

 

最後に若者支援について申し述べます。

 今、若者は、就労問題、不登校、引きこもり等様々な問題を抱えております。そのような中で、総合的な若者支援対策を推進すべく、わが党が求めてきたように、若者支援専管組織を立ち上げたことについては評価するものであります。この専管組織は庁内の横断的な取り組みをコーディネートし、新たなニーズに的確に対応し、若者の諸問題に取り組んでいくことを求めるところであります。

以上、公明党区議団の意見といたします。