
予算特別委員会での質疑内容を掲載いたします。
○たかく委員 最初に、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化について伺います。
地震が発生しても、首都機能が損なわれることなく維持されるためには、災害対応時に大動脈となる道路のネットワーク構築に取り組む必要があります。
その観点から、特定緊急輸送道路の通行機能の確保は極めて重要であります。
都は、防災対応力をさらに強化するため、二〇五〇東京戦略やTOKYO強靱化プロジェクト等を踏まえ、緊急輸送網の拡充強化、建築物の耐震化の促進等の施策を実施することとしております。
これまでも都議会公明党は、一日でも早い耐震化の完了を繰り返し求めてきましたが、特定緊急輸送道路沿道建築物の中で、耐震性が不十分な建物がいまだに約二千棟存在している状況です。
災害時における通行機能を早期に確保するため、計画改定のこの機に、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化に戦略を持って取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
○小池知事 いつ起こるとも知れない首都直下地震の脅威から都民の命と暮らしを守り、都市機能を維持することは都の責務でございます。
このため、大地震があっても倒れない世界で最も強靱な都市へ、これを基本理念としまして、耐震改修促進計画の改定案を公表いたしました。
改定案におきましては、震災時における特定緊急輸送道路の一刻も早い通行機能の確保に向けまして、新たに重点区間を指定いたしております。
来年度は、本区間の倒壊の危険性が高い沿道建築物約二百五十棟に対しまして、都自ら個別訪問を集中的に実施するとともに、建物所有者に継続的にフォローアップを行います。
備えよ常にの精神で、建築物の耐震化を強力に推進しまして、強靱な都市を実現してまいります。
○たかく委員 緊急輸送道路には、特定に加え、地域の主要な防災拠点等を結ぶ一般緊急輸送道路もありますが、診断自体が未実施な建物を含めて耐震性が不十分な建物が約三千八百棟存在しております。
東京全体の通行機能を強化するためには、一般緊急輸送道路も重要であることから、その役割を改めて再認識し、沿道建築物の耐震化を加速させるべきと考えますが、都の見解を伺います。
○谷崎東京都技監 耐震改修促進計画の改定案では、一般緊急輸送道路のうち、特定緊急輸送道路を補完する特に重要な役割を担う区間をネットワーク強化区間に指定しております。
来年度は、本区間における耐震性が不十分な沿道建築物、約三百棟に対しまして個別訪問を実施いたします。
また、人件費の高騰なども踏まえて、一般緊急輸送道路沿道建築物全体を対象に、耐震診断の補助単価を最大五割引き上げます。
こうした取組によりまして、東京全体の通行機能を強化し、防災力を一層高めてまいります。
○たかく委員 災害時における緊急輸送道路の通行機能の確保は、人命を守る上で極めて重要であります。今回の耐震改修促進計画の改定を踏まえ、沿道建築物の耐震化を強力に推進していただくことを要望し、次の質問に移ります。
次に、仮称目黒川流域調節池と地下河川の取組について伺います。
近年、全国各地で記録的な大雨に見舞われており、洪水による被害が激甚化、頻発化しております。
昨年七月と九月の集中豪雨では、私の地元である世田谷区においても、蛇崩川等において甚大な浸水被害が発生しており、目黒川流域で水害に対する安全性を早期に向上させるため、調節池を整備してほしいとの要望をいただき、私も都議会で質疑をさせていただきました。
都は、令和四年度に目黒川流域における新たな調節池となる仮称目黒川流域調節池を事業化し、目黒川流域の水害対策の取組を強化していくこととしております。
そこで、仮称目黒川流域調節池の効果及び令和八年度の取組についてお伺いいたします。
○花井建設局長 仮称目黒川流域調節池は、年超過確率二十分の一規模の降雨に対応するため整備するものでございまして、河川整備計画に位置づけた蛇崩川など三支川の調節池をトンネル式で一体的に整備する容量約四十七万立米の施設でございます。
本調節池は、環状七号線地下広域調節池と連結することで、複数の流域にまたがる容量約百九十万立米の調節池になります。これによりまして、調節池容量を相互に融通する機能が拡充され、より広範囲の豪雨への対応も可能となります。
令和八年度は、立て坑の構造や配置計画等の検討を引き続き進めますとともに、地元区などの関係機関と協議を実施してまいります。
○たかく委員 さらに今後、気候変動による水害リスクの増大が懸念されており、その対応は喫緊の課題であります。
都は、将来の気候変動への備えとして、仮称目黒川流域調節池を延伸する地下河川の事業化に向けた検討を実施することとしております。
この地下河川が完成すれば、地域の浸水被害に対する安全性が飛躍的に高まるものと期待されております。
都議会公明党はこれまで、地下調節池の整備前倒しを求め、さらに複数の地下調節池を連結させ、最終的には東京湾に流すなど、調節池の地下河川化を目指すべきと訴えてまいりました。
そこで、地下河川の事業化に向けた取組についてお伺いいたします。
○花井建設局長 地下河川は、気候変動に伴う将来の降雨量の増加に対応する施設でございます。仮称目黒川流域調節池等と連結して東京湾までつなぐことで、線状降水帯のような数時間降り続く豪雨にも効果を発揮いたします。
都は今月、学識経験者による検討会を立ち上げまして、環状七号線の地下空間の活用を基本に、地下河川の施設規模を検討するなど、事業化に向けた取組を推進してまいります。
こうした取組によりまして、水害に対する安全性を高めてまいります。
○たかく委員 激甚化、頻発化する水害から都民の安全を確保するため、着実に事業を進めていただきたいことを要望し、次の質問に移ります。
蛇崩川流域と九品仏川流域の浸水対策について伺います。
昨年七月十日、世田谷区下馬、目黒区上目黒、五本木地域で、時間百ミリ級の記録的集中豪雨により、蛇崩川流域で多くの内水氾濫が発生、また、九月十一日には、世田谷区内で、時間九十二ミリを超える大雨が降り、蛇崩川、谷沢川、九品仏川流域等において、約百二十件の床上、床下浸水が発生したとのことであります。
蛇崩川流域では、二度の集中豪雨で二度の浸水被害を受けてしまった家屋もあり、十一月に行われた豪雨についての住民説明会では、多くの住民が会場に来られ、浸水被害の原因究明と今後の明確な対策を強く求められたところであります。
蛇崩川と同様、九月の豪雨では、九品仏川流域でも多くの住宅の床上、床下浸水が発生、私も、被害を受けた地域に伺い、現場の声をお聞きしました。
都はこれまで、尾山台地区を含む九品仏幹線流域を浸水対策重点地区として位置づけており、被災された方々からは、早期の浸水対策を求められたところであります。
そこで、蛇崩川流域、九品仏川流域において、増強幹線を早期に整備すべきと考えます。見解を伺います。
○藤橋下水道局長 下水道局では、浸水リスクが高い蛇崩川流域と九品仏川流域を重点地区と位置づけ、施設整備を推進しております。
蛇崩川流域では、蛇崩川増強幹線などの整備を進めており、早期に整備効果を発揮させるため、上下流に分けて事業を実施しております。
上流部では、一部完成した区間を活用し、約三千立方メートルの暫定貯留を行っており、今後、事業の進捗に合わせ、約四万二千立方メートルに貯留容量を拡大いたします。
下流部では、事業用地の確保状況等を踏まえ、検討を進めてまいります。
また、九品仏川流域では、流域の排水能力を高めるため、九品仏増強幹線を新たに整備することとしており、事業の実施に向けた関係機関との協議等を実施してまいります。
○たかく委員 ありがとうございます。
次に、都立公園のドッグランについて伺います。
ドッグランは、犬と利用者、そのご家族に日常的に利用され、地域の交流や犬の健康増進に大きく寄与している大切な施設であります。
私の地元にあります駒沢オリンピック公園のドッグランは、都立公園初の公共ドッグランとして二〇〇二年に開設されましたが、舗装のひび割れが拡大するなど老朽化しており、犬がけがをする事故等も発生していると聞いております。
一方、二〇〇二年の同時期にオープンした神代植物公園ドッグランは、二〇二二年に再整備され、柵を高くし、日よけつき休憩スペースも設置されたことにより、より利用しやすい施設になったと聞いております。
そこで、駒沢オリンピック公園のドッグランについても早期に再整備すべきと考えますが、見解を伺います。
○花井建設局長 駒沢オリンピック公園のドッグランにつきましては、施設の設置から二十年以上が経過しており、老朽化が進んでおります。
このため、より安全で快適に利用できますよう、ドッグランエリアの舗装や外周柵等を全面的に改修いたします。また、夏の暑さにも配慮し、日よけ等の整備を行うことといたしました。
利用者等の意見も伺いながら、来年度の工事着手に向け準備を進めてまいります。
○たかく委員 都立公園初の駒沢オリンピック公園のドッグランです。犬との共生社会の実現の上で重要な都立施設となりますので、より快適な施設整備となるようお願い申し上げ、次の質問に移ります。
次に、暑さ対策について伺います。
昨年は、東京都心で最高気温が三十五度を超えた猛暑日が観測史上最多となるなど、近年の夏の高温は深刻さを増しています。
毎年のように猛暑日が続き、子供たちにとっては公園で外遊びができない状況にあります。
駒沢オリンピック公園には、夏季期間中の子供たちが水遊びできる深さ三十センチ程度のじゃぶじゃぶ池があります。公園の利用者からは、この水遊びできる施設には屋根が設置されておらず、猛暑で子供たちを水遊びさせることができない状況で、プールサイドに日よけのテント設置を求められております。
都立公園には、じゃぶじゃぶ池が十九か所あると聞いております。こうした施設をはじめ、都立公園の暑さ対策についてどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
○花井建設局長 都はこれまで、パーゴラなどの日よけとなる施設の整備や、テントやミストの設置など、暑さをしのげる施設の整備を行ってまいりました。
今後は、各公園の状況に応じまして、施設改修等の機会を捉え、あずまや等の整備を検討いたします。
また、本年夏より、子供たちに人気のじゃぶじゃぶ池について、七月初めから九月末まで利用期間を約二倍に拡大するほか、付近にクーラーつきのテントを設置し、利用者が快適に過ごせる環境を整備いたします。
こうした取組を通じまして、夏の暑さ対策を推進し、快適な公園づくりを進めてまいります。
○たかく委員 都立公園の屋外運動施設では、夏季期間において、猛暑のためスポーツができる状況ではなく、暑さ対策の整備や開館時間の変更や延長も求められておりますが、都の見解を伺います。
○花井建設局長 都立公園の運動施設では、安心・安全に施設を利用できますよう、暑さをしのげる施設の設置のほか、利用時間の工夫を図っております。
具体的には、施設改修等に合わせた日よけの設置や、祖師谷公園などの運動施設におきましては、近隣への影響にも配慮しながら、日没までの明るい時間帯の利用時間延長に取り組んでおります。
今後も、都民が快適に運動施設を利用できますよう、施設整備や利用時間の柔軟な運用について検討してまいります。
○たかく委員 運動施設の時間延長や変更となれば、やはり公園の近隣住民との調整も必要になるかと思います。
そういった地域の実情も把握しながら、暑さ対策に取り組んでいただきますようお願い申し上げ、次の質問に移ります。
次に、消火器に関わる区市町村への支援について伺います。
昨年十二月に香港の高層マンションで大規模火災が発生しました。百六十名を超える死者を出す大変に痛ましい火災被害が発生したわけでございます。
この火災を受けて、地元の方から初期消火に役立つ消火器の設置促進の要望をいただきました。
火災の初期消火をするためにも、消火器は初期消火において七〇%以上という高い成功率を誇る必須の安全設備でもあります。
現在東京都では、区市町村災害対応力向上支援事業を実施しております。都は、区市町村が行う家庭用消火器の整備を支援するため、この事業で補助制度を設けておりますが、その対象地域は木密地域に限定されております。そのこともあって、現在、消火器設置促進や購入補助の取組をしている自治体で、この事業を活用しているのは七区市にとどまっているのが現状でございます。
しかし、首都直下地震等に伴う出火は、都内各地で発生し得るものであります。
そこで、家庭用消火器の設置促進に関わる補助について、木造密集地域に限定せずに対象を拡大すべきと考えますが、見解を伺います。
○佐藤総務局長 家庭用消火器の設置は、住宅火災の初期消火による延焼拡大を防ぎ、被害の軽減を図るとともに、安全な在宅避難を行う上で効果的な取組でございます。
都は令和五年度から、火災の延焼防止を目的として、危険性が高いとされる木造住宅密集地域の木造住宅を対象に家庭用消火器の設置を促進する区市町村の取組を支援してまいりました。
来年度は、在宅避難できる環境を整備する区市町村の取組を支援するため、補助対象を木造住宅密集地域に限らず、都内全ての住宅へと拡大をいたします。
○たかく委員 今のご答弁では、来年度から木密地域に限定せず、補助対象を都内全域に拡大するとのことで、実施する区市町村も増えるものと期待いたします。まずは、今後周知に努めていただくようお願いします。
地域の災害対応力向上のためには、家庭用消火器のみならず、まち中に設置されている地域住民や通行人が使用可能な街頭消火器も重要であります。該当消火器の整備についても支援していくべきと考えますが、見解を伺います。
○佐藤総務局長 都は来年度、地域住民等が協力して初期消火活動を行い、火災被害の拡大を防止する環境を整備する区市町村を支援するため、家庭用消火器に加えて、新たに街頭消火器を補助対象といたします。これによりまして、地域における初期消火対策を推進し、地域防災力の強化を図ってまいります。
○たかく委員 東京都では、今までの区市町村災害対応力向上支援事業を、令和八年度から新たに、避難者が安全・安心な避難生活を送れるよう避難者生活支援等に関する区市町村支援事業として三十九億円規模の事業にバージョンアップすることになります。
この事業が拡大することは評価しますが、避難者が安全・安心な避難生活を送れるようにするために、さらなる事業拡充を求めて次の質問に移ります。
次に、東京アプリと自治体独自アプリの連携について伺います。
東京都は、デジタルの力で、都民一人一人がスマホ一つで行政とつながり、より便利になったと実感してもらうとともに、災害時にも都民の安全を守るアプリを目指し、東京アプリをスタートさせました。この東京アプリを活用し、十五歳以上の都民に一万一千円相当のポイントを付与する東京アプリ生活応援事業が二月二日からスタートしております。
私の地元の世田谷区では、アプリダウンロード数約五十七万人、約二十四万人の方が利用するせたがやPayというキャッシュレス決済アプリがあり、利用できる店舗は約六千三百店舗あります。地元商店街での消費喚起など、地域経済の活性化に大変役立っております。世田谷区以外でも同様な取組をしている自治体も数自治体あると聞いております。東京都と自治体独自アプリの連携を実現することで、東京ポイントを地域商店などで使えることが期待されております。
こうした仕組みは、地域経済の活性化と、そして都民サービスの向上の両立につながるものと考えますが、都の認識を伺います。
○高野デジタルサービス局長 東京ポイントは、現在、都立施設等の利用チケットや民間決済事業者のポイント等へ交換可能となっております。
これに自治体独自のポイントへの交換が加わることで、利用者にとっての選択肢が広がり、利便性の向上につながるとともに、地域経済の活性化にも寄与するものと認識しております。
○たかく委員 都としても自治体独自アプリの連携について、その意義を高く評価していることを確認いたしました。今後、連携に当たっては、区市町村との意見交換を重ねながら、地域活性化に資するよう開発に取り組むべきと考えます。
今後どのように進めていくのか見解を伺います。
○高野デジタルサービス局長 都はこれまで、東京ポイントとの連携を希望する自治体との意見交換を進めてまいりました。
来年度は、アプリとの接続方法、重複交換防止等を含めた開発や区市町村とも連携したセキュリティ対策などを講じた上で、自治体独自ポイントと東京ポイントとの連携を開始いたします。
地域の活性化や東京アプリの利便性向上に資するよう取り組んでまいります。
○たかく委員 早期の連携実現に向け、取組を加速させていただきたいことを求め、次の質問に移ります。
続きまして、里親等委託の推進について伺います。
私は昨年、そして一昨年の決算特別委員会において、里親等委託の推進について質疑を行ってまいりました。平成二十八年に国が定めた新しい社会的養育ビジョンでは、未就学児の里親等委託率を七五%以上、学齢期以降は五〇%以上にする目標としております。令和五年度末の全国平均では二五・一%、東京都では一七・五%の水準にあります。
現在、社会的養護の必要なお子さんは、全国で約四万二千人、東京都には約四千人おります。そのうち、約八割が乳児院や児童養護施設などの施設で暮らしているとのことであります。
乳児院は、一時的に保護が必要なゼロ歳からおおむね二歳の子供を受け入れる施設で、都内には十一か所あり、今年三月一日現在では四百二十六名が乳児院で受入れをしているとのことです。乳児院では、家庭での養育が困難な乳幼児を受け入れ、心身や社会性の健全な発達を促進する役割を担う施設であり、入所児童に寄り添い、愛着関係を育みながら養育を行っている重要な施設でもあります。
また、親子関係の再構築のために、家族への支援を行うほか、里親子に対しても専門的な支援を実施していると聞いております。
最初に、都においては、乳児院の緊急受入れ体制強化に新たに取り組むこととしておりますが、その具体的な内容についてお伺いいたします。
○高崎福祉局長 乳児院は、夜間においてもゼロ歳児の授乳や呼吸の確認などの業務があるほか、緊急を要する乳幼児の一時保護委託の受入れに対応しております。
虐待相談件数の増加に伴いまして、ゼロ歳児の一時保護委託件数も増加していることから、乳児院が夜間における業務や緊急受入れに対応するため常時複数の職員を配置できるよう、都は新たに増配置への補助を開始しまして、来年度は六施設を支援いたします。
○たかく委員 来年度は六施設を支援するということで評価いたします。
私は昨年、都内の乳児院へ視察に行ってまいりました。そこでは、里親支援専門相談員や里親交流支援員、また、新生児委託推進員などが配置されており、里親への支援がなされておりました。また、児童相談所と連携するため、特別養子縁組推進員の配置もされているのを確認いたしました。
現場の乳児院の職員の方からお話を受け、里親委託や特別養子縁組に関する取組を推進するため、専門的な役割を担う乳児院の機能を活用した里親支援や連携は重要であり、乳児院へのさらなる支援が必要と考えます。都の見解を伺います。
○高崎福祉局長 都は、里親委託などを促進するため、乳児院における里親子の交流などの取組を支援しております。
また、特別養子縁組を円滑に進めるため、交流中の児童のアセスメントなどを行う専任の職員を配置する乳児院を都独自に支援しておりまして、現在の四施設から、来年度は六施設に拡大いたします。
こうした取組によりまして、乳児院を活用した里親などへの支援を充実してまいります。
○たかく委員 里親子の交流、取組の推進、特別養子縁組推進員の配置拡大を進めることを確認できました。
里親委託や特別養子縁組に関する取組を推進するため、乳幼児を含めた児童と里親のマッチングや、里親委託後の支援を強化すべきと考えますが、都の見解を伺います。
○高崎福祉局長 都は、里親のリクルートや研修、児童と里親のマッチング、里親委託後のフォローなどを包括的に行うフォスタリング機関事業を実施しております。
本事業では、里親が気軽に相談できる環境を整備するとともに、家庭訪問やカウンセリングなど里親と子供に寄り添った支援を継続的に行っております。
現在、児童福祉審議会専門部会において、里親への支援体制などについて検討しておりまして、その議論も踏まえまして、里親などへの委託を推進してまいります。
○たかく委員 東京都では、令和十一年度における里親等委託率を三七・四%とすることを目標としております。目標達成に向けて全力で取り組んでいただくことを求め、次の質問に移ります。
次に、強度行動障害者の受入れについて質問いたします。
強度行動障害とは、自傷、他害、物損、激しいこだわりなど、本人や周囲の生活に著しい支障を来す行動が頻繁に発生し、特別な支援を必要とする状態のことをいわれております。
私は、強度行動障害のあるお子様の保護者から、家庭生活上での切実な相談をいただいておりました。保護者の方からは、お子さんを家で見るのは大変厳しい、しかし、受け入れてもらえるところがないとのお声もいただいておりました。その声を受けて、強度行動障害のあるお子さんを受け入れる障害児入所施設や、重度障害者を受け入れるグループホームの視察もしてまいりました。
東京都の障害者・障害児施設推進計画では、強度行動障害者を含む重度障害者の生活基盤整備を重点分野として、グループホームの拡充目標が設定されております。
グループホームなど、強度行動障害を有する方が適切な支援を受けられるよう、都としてさらなる受入れ体制の強化を図っていくべきと考えますが、見解を伺います。
○高崎福祉局長 都は、障害者・障害児地域生活支援三か年プランにおいて、強度行動障害などの重度障害者を受け入れるグループホームの利用者数の目標を定めまして、整備を促進しております。
来年度は、都独自の物価スライド方式を導入しまして、施設整備費の補助単価を引き上げるほか、重度利用者の受入れ環境の整備に向け補助を充実いたします。
また、既存施設に対し、個々の障害特性に応じた環境整備が可能となるよう、新たに防音対策やクッション材の設置などの居室の改修に要する経費を補助しまして、強度行動障害を有する方の受入れ促進を図ります。
○たかく委員 強度行動障害を有する方の受入れ体制の強化を図るためには、施設やグループホームの現場で指導や助言を行い、チーム支援のキーパーソンとなる中核的な人材の育成が急務であり、都議会公明党では、今まで研修の拡充、人材の育成を求めてまいりました。
私どもの要望を受け、都は障害福祉サービスの事業所等の職員向けに強度行動障害の特性や支援方法を学ぶ研修を実施してきました。今年度新たに、心理学の観点から問題行動を分析し、適切な支援につながる応用行動分析学などの手法をカリキュラムに盛り込んだ独自の研修を実施したとも聞いております。
そこで、令和八年度の強度高度障害対応力向上に向けた取組を拡大すべきと考えますが、見解を伺います。
○高崎福祉局長 都は、障害福祉サービス事業所などの職員向けに、強度行動障害の特性や支援方法を学ぶ研修を実施しておりまして、定員や開催回数を拡充するとともに、民間の研修事業者を指定し、受講機会を確保しております。また、来年度からは新たに研修受講料の補助を開始いたします。
加えて、各事業所で強度行動障害を有する方への支援の中核を担う人材を養成する研修について、来年度は定員を約一・五倍に拡大するなど、事業者が質の高いサービスを安定的に提供できるよう支援してまいります。
○たかく委員 次に、障害に関わる居場所づくりについて質問いたします。
都議会公明党は、障害のある方が生涯にわたり地域で安心して暮らせるよう、切れ目のない支援の重要性を訴えてきました。
次に、長期休暇期間中の障害児の居場所づくり促進事業について伺います。
長期休暇中に障害児が地域で支援を受けられる体制整備は、保護者の就労継続のためにも不可欠であります。事業の実効性を高めるには、区市町村が取り組みやすい制度設計が重要です。また、夏休みに間に合わせるためには、新年度当初から区市町村が準備に着手できるよう、都としても速やかに取り組む必要があると考えますが、都の見解を伺います。
○高崎福祉局長 都は来年度、放課後等デイサービス事業所などが長期休暇中の居場所を早期に確保できるよう、必要な備品などの購入に要する経費を区市町村に対し、補助率十分の十で支援いたします。
また、地域のニーズに応じて柔軟に取り組めるよう、専門職の配置や受入れ延長、利用者の送迎に係る加算などを設けます。
現在、区市町村や事業者団体に対し、予算案に基づく事業概要の説明を進めておりまして、区市町村が事業者と連携して本事業に速やかに着手できるよう積極的に働きかけてまいります。
○たかく委員 ありがとうございます。
次に、障害者の居場所づくりについて伺います。
障害児の放課後の居場所支援では、放課後デイサービス等の事業がありますが、特別支援学校卒業後、生活介護等へ移行することで夕方の居場所が失われる、いわゆる十八歳の壁は早急に解消すべき課題であります。
今般、東京都は、生活介護事業所等の時間延長により居場所を創出するとしておりますが、事業所には、生活介護、就労継続支援A、B型、自治体独自作業所など多様な形態があり、障害種別や支援区分も様々であります。
全ての障害者の居場所づくりを促進することを可能とする実効性のある仕組みとなっていることが重要と考えますが、見解を伺います。
○高崎福祉局長 都は来年度、身近な地域における障害者の居場所の確保に取り組む区市町村への支援を開始いたします。
具体的には、全ての障害者が利用できるよう障害の程度に応じた補助を行うとともに、重度障害者等の受入れに際し、看護師を雇用する際の経費なども支援いたします。また、夕方の受入れを原則週三日以上実施することを要件としまして、家族の就労継続などのニーズにも対応いたします。さらに、生活介護事業所に加え、就労継続支援事業所や地域活動支援センターなど、区市町村が利用者の利便性や地域の実情を踏まえて、多様な場所で実施することを可能といたします。
区市町村と連携しまして、様々な障害者のニーズに応じた居場所づくりが広がるよう取組を進めてまいります。
○たかく委員 次に、特別支援学校の放課後等を活用した支援について伺います。
特別支援学校の子供が利用する放課後等デイサービスは、定員の関係で利用日数が限られるケースがあると聞いております。
我が党は、こうしたことに対応するためには、学校の中に子供たちが放課後に過ごせる場所を整備することも一つの方策ではないかと考えてまいりました。この方策を実現することで、子供の放課後の過ごし方がよくなり、成長にも資するのではないか。また、家庭への負担も軽減されると考えます。
特別支援学校における放課後等を活用した支援の研究事業について、具体的な内容を伺います。
○坂本教育長 特別支援学校に通う障害のある子供たちが、放課後に充実した時間を過ごす環境づくりを効果的に進めることは重要でございます。
このため、都教育委員会は来年度、特別支援学校のうち二校を選定し、子供たちが放課後を校内で興味や関心等に応じ過ごす取組をモデル的に行います。
この実施に当たり、民間の力を活用し、将来の社会生活での自立につながるプログラムを取り入れる工夫も行います。
また、放課後の校内での過ごし方について、関係局と協力し、他の自治体での民間活用の事例等について調査研究を進めてまいります。
○たかく委員 ご答弁ありがとうございます。
続きまして、木密地域の不燃化の取組について伺います。
木密地域不燃化十年プロジェクトは、平成二十四年にスタートしました。現在、都は、令和十二年度まで継続し、全ての整備地域において不燃領域率七〇%の達成を目指すとして鋭意取り組んで、不燃化特区制度を活用しながら、令和五年時点で約六六%まで向上してきたとのことであります。
令和八年度の不燃化特区制度の取組では、高齢者と子世帯等との同居に向けた建て替えや、隣接地との敷地統合による無接道敷地解消への支援として、それぞれ二百万円の助成を新たに開始するとのことで、評価いたします。
私が住んでいる世田谷区の三宿、太子堂地域において、不燃化特区制度を活用して、老朽建築物の除却や建て替えの取組を平成二十六年度から進めており、令和七年度末には整備目標である不燃領域率七〇%を達成する見込みと聞いております。都内では、不燃化特区対象の地区では、五十二地区のうち八地区が目標達成をする見込みとのことであります。
延焼火災に対しても安全な市街地が形成され、不燃化特区の取組が進捗したことは評価されるものでありますが、一方で、地区内には依然として耐震性がない老朽化した住宅も点在しており、震災時には、建物倒壊等の被害が懸念されます。
こうした住宅には、介護や支援が必要な高齢者などもおり、不燃化特区の取組が終了する地域においても、より一層安全・安心なまちとするために住宅の耐震化を進める必要があると考えますが、都の支援内容を伺い、私の質問を終わらせていただきます。
○谷崎東京都技監 都は、旧耐震基準の住宅に加えまして、平成十二年以前に建築された新耐震基準の木造住宅を対象に、区市町村と連携いたしまして、不燃化特区制度が終了した地域におきましても耐震化の助成を行っております。
このうち、要介護者などが居住する住宅につきましては、国と区市町村を合わせた耐震改修等の補助率を最大で十分の十としております。
こうした助成制度に加えまして、税の減免措置やアドバイザーの無料派遣などを行っております。
○小山委員長 たかく則男委員の発言は終わりました。(拍手)



