桜咲く春

今日は朝、10時より選挙で大変お世話になった支持者の方の告別式に参列しました。桜咲く最高の天候の中で故人をお見送りすることができました。

また、今日は都議会で現在問題となっている新銀行東京への400億円の出資が都議会で可決されました。中島都議会幹事長のインタビューを掲載いたします。

経営悪化に陥った新銀行東京へ東京都が400億円追加出資するための2008年度一般会計補正予算案が、都議会の第1回定例会予算特別委員会で26日に自民党と公明党の賛成多数で可決され、28日の本会議で成立する見通しとなった。これまでの経緯について都議会公明党の中島義雄幹事長に聞いた。

知事が陳謝
付帯決議で再建計画補強

--追加出資については、「公明党は与党の立場に固執している」「なぜ、石原知事を守るのか」との声が聞かれますが。

中島 与党とか野党とかではなく、問題の先送りや一時しのぎの対応ではなく、あくまでも都民の負担を最小限に抑えるには、どうするべきか、ということを基準に判断しました。

--しかし、破たん処理や清算処理などの方法もあったのでは。

中島 仮に、破たん処理した場合、約470億円に上る全国初のペイオフが生じるだけでなく、整理回収機構による厳しい債権の取り立てが始まり、都内で数千社に及ぶ中小企業が倒産するなど大混乱が予想されています。

また、清算処理する場合は、受け皿となる協力銀行の確保が不可欠で、都はさまざま交渉してきましたが、協力は得られませんでした。そのため、清算処理には、まず預金者保護に都は別途1000億円準備する必要がありますし、さらに、融資の焦げ付きによる損失が約1000億円生じると考えられます。

--そもそも、追加出資せずに事業を継続することはできないのですか。

中島 このままでは、目前の07年度末の決算が認定されず、金融庁から業務改善命令が下されることになります。結局、業務継続は困難になり、預金の取り付け騒ぎなども起こり、実質、破たん状態に陥ります。追加出資は、最後に残されたやむを得ない選択なのです。

--しかし、400億円も必要なのでしょうか。

中島 まず、自己資本の維持に80億円、新規事業や風評リスクに40億円が必要です。その上で、銀行業務には、万が一の備えとして、通常起こり得ない損失についても、資本でカバーすることが求められています。都の説明では、これを融資や保証などの残高(2230億円)から一定の割合でリスクを算出し、125億円としています。さらに金利や株価の変動に備える45億円、ファンド投資のリスクに100億円、運営上のリスクが10億円。以上の合計で400億円となります。

--再建計画の信頼性を疑問視する声も。

中島 都によると、利回りが1%程度の大企業向け融資が、11年度には大部分返済され、残りはほとんど利回り5%程度の中小企業向け融資となるため、業務収益の運用利回りが約2倍になるとの見通しが示されています。また、店舗の縮小や人員のスリム化による経営コストの削減などから、4年後には単年度黒字を実現できるとしています。

わが党としては、その段階でこの銀行を譲渡し、追加出資の400億円を保全するという方法もあると考えています。

--このような事態に陥った責任は、ずさんな経営に終始した旧経営陣だけにあるのでしょうか。

中島 25日の予特でも公明党は都の責任をただし、石原慎太郎知事は「都の監視責任は、最終的には知事である私に帰する」として陳謝しました。一方で、新銀行東京の設立に都が1000億円出資する際の予算に、自民、公明だけではなく、民主、生活者ネットなども賛成しました。私たち議会の責任も痛感しています。

--その責任をどのように果たしていきますか。

中島 公明党は、知事から追加出資の提案があった2月20日、いち早く党内に調査特別チームを立ち上げ、調査活動に全力を挙げてきました。その上で、今後、厳しく経営を監視するため、(1)再びの出資は認めない(2)追加出資の400億円を棄損させない(3)再建計画の着実な実行を支援、監視する都の専門組織を設置するとの付帯決議を予算案に付すこととしました。また、議会に対する四半期ごとの経営状況の報告を義務付けるなど、監視機能の強化を主張しています。

今回の追加出資を無駄にすることがないよう全力を尽くしてまいります