一般質問に立つ
第2回定例会が昨日よりはじまりました。私は、2日目(12日)の午後より、一般質問にたちました。10分間の質問で質問項目は
(1)こどもの安全・安心について
(2)公衆浴場いついて
(3)自転車駐輪・自動二輪駐車対策について
(4)建築完了検査について
4項目にわたり質問いたしました。
【高久 則男質問】
第1回 定例会一般質問(高久 則男)
質問通告にもとづき、最初にこどもの安全・安心の確保について質問いたします。
現在、子どもが巻き込まれる悲惨な事件は後を絶ちません。
世田谷区においては、区立小中学校に防犯カメラを設置したり、小学生に防犯ブザーを貸与して子どもの安全・安心機能を充実させております。また、危機管理室からは不審者情報や世田谷各地での子どもを狙った事件等についてメール配信をしております。
その他にも、PTA、町会、ボランティア団体、警察、消防等の協力で子どもの安全を確保していることは非常に有効な措置であると認識しております。
国においては、平成18年度、総務省が12億円の予算を計上して、全国の自治体からのモデル事業を公募し、「子どもの見守りシステム」事業が実施されました。
そうした中、品川区においては、平成17年度より「まもるっち」というGPS付き防犯ブザーの取り組みをはじめております。
これは品川区の小学生全員にGPS付き防犯ブザーを配布し、緊急時には子どもの緊急信号を品川区役所センターシステムで受信し、そのデータが警察、学校、保護者、登録されている地域住民の協力者に通報され、それぞれが、現場に急行し、こどもの安全を確保するというものであります。実際に緊急対応件数は13件あったとのことです。親からは子どもに持たせているだけで安心感があると評判です。これに関わる予算は1億6000万円と聞いております。
地域力でこどもを見守っていくことこそ、最重要であると認識しておりますが、こどもの安全・安心にはこれでよいというものはありません。できえることはすべて検討していく必要があるとおもいます。
そこで質問いたします。GPS付き防犯ブザー、電子ICタグ等の導入についてどのように考えているか区の見解をお伺いします。
次に公衆浴場について質問いたします。
公衆浴場の果たす役割は区民の健康維持・増進は当然のこと、地域コミュニティーの場としても重要な役割を果たしております。
しかし、公衆浴場の現況をみると、持ち家住宅の普及や風呂付アパートの増加等で入浴人員は年々減少傾向にあります。また、昨今の原油高騰により、事業者の収益環境は非常に悪化しております。さらに、後継者不足で、廃業する事業者が増え続けております。
世田谷区の公衆浴場数は平成元年に118軒、昨年度は46軒と急激に減少しております。現在でも公衆浴場は地域に偏在し、今後、このような傾向性が続けばますます公衆浴場の減少に歯止めはかからないものと思います。
原油高について、東京都の調べでは、公衆浴場の平均総費用は2144万円、うち、重油などの燃料代が226万円、電気代などの光熱費が130万円を占めており、これが、2008年の見通しでは燃料代が44万円増加、光熱費は10万円増加、総費用は2210万円に膨らみ、赤字幅が71万円から137万円に広がると試算しております。
このような厳しい状況下の中で世田谷区においては、公衆浴場燃料費助成額の拡充として月額23000円から月額28000円に今年度予算で増額していることは評価しております。また、他にも公衆浴場の燃料を都市ガス等のクリーンエネルギーに転換するための設備改善に対する助成を新たに開始しました。
世田谷区民の自家風呂保有率は96%です。逆算すれば数万人の区民が風呂のない家に住んでいる計算になります。世田谷健康づくり推進条例にある区民の健康維持の確保からして、公衆浴場の廃業は極めて大きな問題であります。今後の公衆浴場の推移をみながら行政として抜本的な対策を打ち出す必要があるのではないかとおもいます。
そこで質問いたします。
一点目に現在の急激な原油高の状況下で、公衆浴場に対しての更なる経営支援はできないものか区の見解を伺います。
二点目は公衆浴場の減少にたいして区としてはどのように認識しているのか見解を伺います。
三点目に入浴困難な区民の健康維持に対して、将来的に、例えばスポーツ施設の利用や介護施設、区民会館等の利用などはできないものか区の見解をお聞かせください。
次に、自転車駐輪・自動二輪駐車対策について質問いたします。
世田谷区の調査では放置自転車が多い駅としては三軒茶屋駅が約1000台、下北沢駅が約670台とでております。下北沢周辺の方からも駐輪場を増やして欲しいとの要望や放置自転車をなんとかして欲しいとの強い要望もいただいております。
また、自動二輪車の駐車場に関しても、下北沢駅周辺は、自動二輪車の違法駐車が多く、日常生活や一般交通に支障が生じているため、現在、違法駐車等防止重点区域に指定されております。しかし、下北沢の自動二輪車用の駐車場の整備はなかなか進んではおりません。
世田谷区では平成19年4月に自動二輪車の違法駐車等を防止するために、「自動二輪車の違法駐車等の防止に関する条例」を制定しました。その中で、世田谷区は自動二輪車対策の基本方針を定め、ルールマナーの徹底向上を図ること。不足している自動二輪車駐車場の整備促進を図ること。啓発活動等を重点的に行うため重点地域を指定。区の管理する公園、身近な広場等において新たな対策を講じることとしております。
ここで3点質問いたします。
まず、一点目に世田谷区では平成19年度を初年度として、3年間で自動二輪車駐車場の充足率を50%程度まで改善することを目標にしておりますが進捗状況をお聞かせください。
二点目に世田谷区では自動二輪車駐車場整備に対する助成制度を開始しましたが、制度の活用状況について、今まで2件と聞いております。今後どのように実効性あるものにするのかお聞かせください。
三点目に下北沢地区の連続立体交差事業における上部利用で、駐輪スペース、自動二輪駐車スペースを確保するのに小田急側にどのように働きかけていくのかお聞かせください
最後に建築完了検査について質問いたします。
先月、新聞を見て驚いたことがありました。それは、大阪市内で建築確認申請では11階建であったのが、実際の完成時には12階建になっていたことでありました。他にも、この建築業者の所有する賃貸マンションの6棟が建築確認申請時の階数より1,2階高くなっていたという記事でした。
当然、この建築業者は、故意に工事完了検査申請を提出しておらず、完了検査をうけておりませんでした。これらの物件は耐震基準値不足、容積率オーバーの可能性も指摘されております。
工事完了後に行われる「完了検査」は義務づけられているものの、大阪市では、この物件の建築当時は同市の検査の実施率は10%前後であったとのことでした。平成10年の建築基準法改正で中間検査や民間検査機構の導入で、18年度の同市の完了検査実施率は78%に上昇したとのことでありました。
このような例は大阪市に限らず、全国的にあるのではないかと認識します。これを放置していると、耐震性の確保などの都市整備の根幹を揺るがす事態になりかねません。このような違法建築をチェックするのは最終的には行政の責務であり世田谷区として、徹底した取り組みを図る必要があると思います。
ここで2点質問いたします
一点目は、世田谷区の場合、この工事完了検査において、建築物完成後、検査を受けている物件は何%ぐらいあるのでしょうか。また、この数値についてどう認識しているか見解をうかがいます。
二点目は、完了検査率を引き上げるためには、検査体制をいかに充実させるかが大きな鍵になると思います。どう改善を図るのかお聞かせください。
以上で壇上からの質問をおわります。