第3回 定例会一般質問

第3回定例会が始まりました。私は、9月18日に一般質問に立ちました。

今回の質問の議題は、

(1)下北沢のまちづくり

(2)在宅療養支援のあり方について

の2つについて質問しました。

第3回 定例会一般質問(高久 則男)

 

質問通告にもとづき、最初に下北沢のまちづくりについて質問いたします。

古くから北沢地域の商業の中心地である下北沢駅周辺地域は、小田急線と京王井の頭線の交差する交通の要衝地であり、また、区の都市整備方針において広域生活拠点に位置づけられております。

世田谷区では、小田急線の連続立体交差事業の鉄道地下化に伴い生じる鉄道跡地の利用、いわゆる上部利用について、安全・安心の街づくり・歩行者主体の街づくり・地域が一体となる街づくりを基本に公共施設の整備における区の基本的な考え方をまとめた「上部利用方針」を平成17年3月に策定しました。

この鉄道跡地利用、上部利用に関してですが、代々木上原駅から梅が丘駅間において跡地の利用可能面積は約27,000m²あります。この跡地をどのようにするのかについては、地域を含め大変関心が高まっております。現在「鉄道跡地を利用した公共施設計画のアイデア」募集を実施し、広く区民の意見を聞き、また、アイデアについては新たに設置した学識経験者を交えた「小田急線上部利用区民意見検討委員会」において検討、整理していくとのことです。区民から様々なアイデアがよせられるかと思いますが、当検討委員会において実現性や効果について専門的な観点から評価し、平成21年度中に策定する予定の上部利用計画区案に反映していくことを期待しています。

そこで、私も今回のアイデア募集を機会に鉄道跡地利用の在り方について3点にわたり質問・提案いたします。

一点目は、北沢地域においては、緑の占有率が他の5地域の中で最低の水準であります。27,000m²の跡地を活用し、東北沢駅より世田谷代田駅までの区間に緑道を整備すべきであると主張いたします。その緑道は羽根木公園や北沢公園へもアクセスできるよう多面的に整備されることを望みます。駅舎についても屋上緑化を施すなど強く小田急側に働きかけていくべきであると考えます。世田谷区として、上部利用についてのお考えをお聞かせください。

二点目は、街づくりの関連事業として、井の頭線の盛土部分の活用について質問いたします。区は茶沢どうりと駅前の連結強化を図るために、井の頭線盛土を活用した駅前広場へのアクセス道路、および、ポケットパーク整備に向けて東京都、京王電鉄との協議を進めていくとしております

私はこの盛土部分にレンタサイクルポートの設置を提案いたします。現在、三軒茶屋駅にはレンタサイクルポートができております。下北沢駅に新設し、三軒茶屋駅と相互乗り入れを実施することにより、利用者のメリットは非常に大きくなるものと考えられます。井の頭線の盛土部分を活用し、レンタサイクルポートを整備すべきと考えておりまが、区の見解をお聞かせください。

三点目は、東北沢駅と世田谷代田駅街づくりについて、3月にそれぞれ、地元住民団体より駅前整備について提案がありましたが現在の区の検討状況と今後のスケジュールについてお聞かせください。

 

次に在宅療養支援のあり方について質問いたします。はじめに療養支援についてお伺いいたします。

厚生労働省は、2006年、全国に38万床ある療養病床を15万床に削減する療養病床の再編を打ち出しました。これに伴い、医療的ニーズの低い高齢者は、在宅復帰を目指すための施設である介護老人保健施設やケアハウス等の居住系サービスなどに移行することになります。

今後、再編への加速度は不透明な状況ではありますが、療養病床再編や在院日数の短縮、高齢者の増加などの理由により、在宅へ移行する高齢者の増加が予想されます。そのため、ケアハウス、グループホーム等の居住系サービスの充実や在宅での療養生活を継続させるための支援を充実することが必要であります。

世田谷区の療養病床の再編に向けての動きは、医療療養病床においてはそのまま既定として継続し、介護療養病床は医療療養病床に転換する予定で、トータルとして療養病床が減少するという危惧は回避できるとの見通しであると聞いております。

しかし、世田谷区において、今後、高齢社会に伴って、医療、介護を要する高齢者も増加していくことは必至であります。その上でケアハウス、グループホーム、高齢者向け住宅、シルバーピア等の整備は喫緊の課題であります。区としてはどのように整備を図る計画か見解をお伺いいたします。

次に在宅支援についてお伺いいたします。

はじめに在宅を支える環境面での整備について質問いたします

在宅での高齢者の身近で相談できる機能の充実を図るためには地区の拠点としての、あんしんすこやかセンターでの総合相談機能を充実させることが大切と認識いたします。我が党の代表質問で述べさせていただいたようにあんしんすこやかセンターは地区の拠点として、各まちづくり出張所などと地域の核に置かれるべきであると思います。

ワンストップサービスの地区拠点としてのあんしんすこやかセンターの相談機能の充実とともに、バックアップする区の地区、地域レベルでの街づくり出張所との連携強化、ネットワーク体制など相談・支援施策の強化をどのように図るのかお聞かせください。

次に、医療と介護・看護の連携について質問いたします。

在宅を支えるためには、病院から退院した高齢者、また、要介護者が安心して在宅で必要な介護・医療を一体的に受けられることが不可欠であります。地域で療養生活を支援するために、福祉と医療の連携を図るとともに医療と連携した介護サービス提供の施策の充実を図る必要があると考えます。

現在、世田谷区においては、医療機関は病院28、診療所812あります。

在宅療養支援診療所は世田谷区に103機関ありますが、これらの診療所は24時間体制の訪問看護や訪問介護との連携が必要であり、今後、この在宅療養支援診療所の機能が非常に重要な役割を担うことになります。現在の在宅療養支援診療所の状況と今後どのように展開させていくのかお聞かせください。

次に、人材の確保・育成について質問いたします。

居宅介護支援及び、訪問介護事業者数はここ数年人材不足が要因とされ減少しております。

現在、訪問看護ステーションは世田谷区には37箇所ありますが、平成18年の診療報酬改定による病院の看護師確保の影響で訪問看護師は深刻な人材不足に陥っております。

区は「世田谷区福祉人材育成・研修センター」を設置し、人材育成に力を入れていることは評価いたしますが、今後とも研修制度の充実や新規高卒者等の若い人材の介護分野への進出を更に促進する必要があります。

平成19年11月に成立した社会福祉士および、介護福祉士に関する改正法では実務経験者の受験資格を600時間、6ヵ月以上の研修修了者のみに認める方針で、5年後施行されると聞いております。世田谷区においても、この事業をフル活用し、福祉人材、研修センターを更に充実させるとともに、新制度移行後も人材を輩出し、確保し、就労できるような受講から安定的な雇用までのトータルな体制を構築すべきだと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

最後に在宅を支える介護事業者への支援について質問いたします。現在、区内の中小介護事業者は人材不足に加え、デイサービス等の事業所では、原油高の影響でガソリン代や光熱費の高騰、食材費の高騰で大きな打撃を受けております。この状況に対して世田谷区において中小事業者を守るために、緊急対策として、独自に支援策を打ち出すべきであると思いますが、区の見解をおうかがいいたします。

以上で壇上からの質問を終わります。