20年度 決算特別委員会

福祉保健領域で質問(要旨掲載)

21年度決算特別委員会福祉保健領域

 

【1】はじめに在宅療養支援についてお聞きいたします。

平成19年度の区で行った介護保険の実態調査では、高齢者全体の57.5%が現在の住まいで生活を続けながら介護を受けたいと回答し、家族の家、身近な地域の介護付き住宅、身近な地域のグループホーム等を加えた住み慣れた地域で暮らしを希望する高齢者は70%近くになると出ております。

在宅での継続した療養生活が可能となるように、介護サービスの重点的な提供、円滑な医療サービスをおこなっていくことが必要であります。

世田谷区では、高齢者の在宅生活を支えるために、介護保険サービス、区民による地域の支えあい活動とともに、区独自の配食サービスや住宅改修費助成などを行っております。また、19年度には「在宅医療電話相談サービス」を開設するとともに、「医療連携推進協議会」を設置し、かかりつけ医の推進や医療と福祉の連携の仕組みつくりを進めております

 

Q1,在宅医療電話相談サービスの現状と今後の進め方についてお聞きいたします。

 

在宅生活を支えるために在宅で安心して必要な介護や医療を受けられる環境整備が必要であります。地域で療養生活を支援するために、福祉と医療の連携と、そのための人材の育成や情報の共有化、医療と連携した介護サービスの提供の施策を充実させていくことが喫緊の課題であります。

 

Q2,世田谷区では医療連携推進協議会を設置しました。医師、歯科医師、病院ソーシャルワーカー、ケアマネージャー等が参加して在宅療養支援のための実務者連絡会を開催し、福祉と医療の連携の仕組みつくりを進めておりますが、現在どのような頻度で開催し、実施している成果はいかがでしょうか

 

また、世田谷区には、24時間の往診対応をするとともに、訪問介護等との連携を図ることを条件とした在宅療養支援診療所が、約100箇所あります

この、在宅療養支援診療所におきましては、医師だけで在宅を支えるには限界があります。在宅生活を支えるためには、訪問看護師の確保や人材育成が極めて重要であります。

 

Q3,訪問看護師の確保、育成をどのようにしていくかお聞かせください。

 

この診療所が機能するためには24時間訪問看護や夜間対応型の訪問介護と連携することが必要になります。

世田谷区では夜の10時から朝の7時まで夜間対応型訪問介護を実施しております。

これは夜間いつでも介護が必要なときにコールセンターを通じてヘルパーを呼ぶことができ、あらかじめ日時を決めて行う訪問介護では対応できなかった介護ニーズに対応し、要介護者の在宅生活を支える重要なサービスになっております

 

Q4,この夜間対応型訪問介護の状況、また、今後、このサービスをどのように進めてまいりますか。

 

これを区独自に介護保険の対象外である昼間(朝7時から午後10時)までに拡大し、在宅介護における24時間の安心安全を確保するものであります。いわゆる24時間随時訪問サービスであります。今後、この制度も在宅生活を継続する上では1割負担で可能であり、重要な施策と思います。

Q5,24時間訪問サービスの現在の実施状況と今後の展開についてお聞きいたします。

 

【2】高齢者見守り事業の推進について

高齢者の見守りについて、65歳以上の高齢者153000人全員を対象に実態調査を実施しております。これは、65歳以上の高齢者の状況を把握し、見守りや支援の必要な高齢者の早期発見に役立てながら、予防型の支援体制の充実を図る目的であります。

Q1,実態調査についてお聞きいたします。153000人のアンケート調査で、見守りの必要な人の全体像で見えてきたことはありますか。

 

 

先日、高齢者の見守り事業について基本的な考え方が打ち出されました。今後、世田谷区は高齢者見守り事業を「4つの見守り」体系化し施策を進めていくとしております。(1)早めの相談のための見守り(2)地域の緩やかな見守り(3)スタッフでしっかり見守り(4)安否確認のための見守りであります。

 

Q2、4つの見守りは誰が中心になって担うのかお聞きいたします。

 

私は、保健福祉課が27か所の地区拠点に下りて来て、あんしんすこやかセンターと一緒に現場でしっかりと連携を取っていく必要があると認識しております。

 

Q3,高齢者の見守りをする保健福祉課の役割は重要であると思います。どのような役割を担っているのか、また、あんしんすこやかセンターへの支援をどのようにしていくのかお聞かせください。

 

現在、あんしんすこやかセンターは、高齢者の総合的相談、見守りネットワークを含めた地区の拠点として、また、認知症予防、高齢者の権利擁護など多岐にわたり支援体制をとっております。しかし、各センターの運営は場所的な制約もあり、数名体制(一か所平均4.8名)がやっているのが実情で、かなり、多忙を極めております。今後、あんしんすこやかセンターの人的、財政的なバックアップがなければ高齢者の見守り事業はできないのではないかと思います。

 

Q4,今後、あんしんすこやかセンターをどう人的にバックアップして充実させていくのかお聞きいたします。

 

世田谷区では、平成18年度からあんしんすこやかセンターを区内27か所に設置しました。区内の出張所の建替えにあわせ出張所にあんしんすこやかセンターを併設する動きは、高齢者の見守りをする中核拠点に出張所を位置づけ、そこで地域との連携を図っていこうとすることについては十分理解できることであります

しかし、まだこの流れは数か所の事業所で、本年10月にまちづくりセンターが発足したわけでありますから、既存建物においても、速やかに併設する検討を開始すべきである。この点を強く要望いたします。

 

【3】特定健康診査について

平成20年度から生活習慣病対策に重視した特定健康診査、特定保健指導がスタートしました。医療費が増大し続ける昨今においては、医療費抑制の上からも重要な施策であります。それ以上に健康な身体を維持していくことは、区民全員の必要不可欠な要素であり、世田谷区としても、保険事業者として、積極的に受診率の向上をはかることが課題であります。

先日の第3回定例会で私も、特定健診について質問させていただきました。平成20年度の特定健診の受診率の目標は41%と定めており、その達成状況は約36%程度になるとの答弁でありました。従前の基本健診の33%に比較すると一定の成果が上がっているとのことであります。今後もさらに受信率向上に向けて積極的な広報・啓蒙を行っていくとのことでありました。

今後、更なる受診率向上を図る上では、広報啓発活動を推進していくことは当然でありますが、制度的に多くの区民に受診できる体制をしっかりと担保していくことが必要になると思います。

 

例えば、私の住んでいるところは、世田谷区の東部に位置しており、近くは目黒区、渋谷区と隣接しているところであります。現在の特定健診は一部の自治体とは交互に受診できるようになっておりますが、世田谷区の人が目黒区や渋谷区で特定健診を受診することはできません。なかには隣接区の、かかりつけ病院で常時診察を受けている方も多く、是非隣接区で健診を受けられるようにしてほしいとの強い要望をいただいております。

Q1,まず、お聞きしたいのですが、杉並区とは特定健診の制度の前の基本健診の時代から相互にできておりましたが、歴史的背景を教えてください。

Q1.5世田谷区で受診する杉並区民、杉並区で受診する世田谷区民はどのくらいいますか。

 

Q2,目黒区や渋谷区との間で相互に特定健診を乗り入れすることを希望しますがいかがでしょうか

 

将来的には、全国どこでも、例えば、勤務先の近くや、買い物のついでなどでもできるようなことが可能になれば受信率の向上につながるとおもいますので、是非とも積極的に世田谷区がイニシアティブをとりリードしていただけるよう要望いたします。

 

Q3,また、区内での受診では土、日、夜間の受診については現在どのようになっているのでしょうか