「区民生活領域」

本日は、予算委員会の3日目で、区民生活領域の質問日でした。公明党から、私と杉田委員、平塚委員と3人で80分の質問に立ちました。

私の予算委員会での質問項目は

1、雇用とセーフティネットについて

2、地区会館等のバリアフリーについて

3、東京都の新たな融資制度について

4、産業ビジョンについて

以下、質問概要を掲載いたします。

【1】雇用とセーフティネット

一昨年の経済危機以降、日本の雇用環境は一向に上向きません。一月現在の完全失業率4.9パーセントです。有効求人倍率は0.46倍です。

雇 用環境の悪化の進展も合わせて、生活に窮する世帯が増加しております。全国で生活保護を受けている人は09年12月時点で181万人となり、180万を突 破しました。これは昨年同期と比べて約20万人増加しております。180万人を超えたのは、1956年以来であります。世田谷区においても生活保護の被保 護人員は増加しており、平成21年度から22年度には900名近く増える予定で、総計でも8900名近くになる予定であります。

世 田谷区から頂いた生活保護の状況については、区での保護開始理由は20年度までは傷病、つまり、病気の理由が一番の理由でしたが、21年度では働きによる 収入減少・喪失が、全体に占める割合の35.3%とトップの理由になっております。このへんからも失業や収入減少による生活保護への移行が顕著にでている 数字になっていると思われます。

生 活保護受給される方は、①仕事がない②賃金が低く生活できない③病気である④高齢で働けないなどの理由があろうかと思います。この中で③病気の方は医者の 治療が必要であり、例えば、高額療養費制度の改善など医療制度の改革が必要であります。また、④高齢で働けない人に対しては、制度的には、無年金・低年金 制度の改革が制度的に必要と思います

今日、ここで議論したいのは、①失業、また、②仕事があっても賃金が安すぎるという状況であります。生活保護の手前でどう救済していけるか、第二のセーフティネットの構築についてお聞きしたいと思います。

① の失業で生活保護になってしまう場合は、まず何よりも、雇用の創出が必要であります。雇用の創出では、国はふるさと再生特別基金事業、緊急雇用創出事業を 行っております。また、東京都では緊急対策Ⅱに基づく対策を立ち上げて、世田谷区でもこれらの補助金を活用し、実人数475人、延べ、59451人の雇用 創出効果を図る事業を平成22年度に見込むものです。これらの事業でも不足な場合は世田谷区独自の雇用対策も必要であります。

質問1、21年度から23年度の緊急雇用対策になるわけでありますが、21年度ではどのくらいの雇用創出ができておりますか

現在、非正規雇用の拡大で、雇用保険に加入できず、失業保険を受けられない人が増えております。

国 は非正規雇用で雇用保険の対象外となり失業給付が受け取られない人や給付期間中に次の仕事に就けない人が増えているため、職業訓練とその間の生活費を保障 する「訓練・生活支援給付」を2009年の第一次補正予算で創設しました。この給付金を受けるには、①世帯の主たる生計者である②申請時点で年収が200 万円以下、かつ、世帯全体の年収が300万円以下などの一定の条件が必要であるが、要件に該当すれば10万円から12万円が支給されます。今後も公明党と して、この制度の恒久化や未就職新卒者への適用拡大を実施することを国にもとめているところであります。しかし、現在の所、給付金の支給認定は約 23000件(2月9日現在)に留まっております。さらにこの制度の周知をしていく必要があります。

質問2、雇用保険を受けられない人に対して、職業訓練の受講を条件に、生活費を支給する「訓練・生活支援給付金」制度の周知は区民にできているのでしょうか。

また、職業訓練を受ける人にとって魅力ある職業訓練のコースを増やし、着実に就職へつないでいくことが欠かせません。

これは基本的にはハローワークでの業務になりますが、世田谷区において、このような区民を職業訓練につないでいけるように区としてはどのように働きかけをしておりますか

そ れから、三軒茶屋のお仕事相談コーナーでは今度、4月から高齢者の雇用窓口も下北沢の就業相談室から移行してくるわけでありますが、このお仕事相談コー ナーでは、そこに行けば、雇用のことから、住まいのことから、また、生活のことまできめこまやかに対処してくれるような相談機能が要望されるところであり ます。

質問4、世田谷版ワンストップサービスの機能を三軒茶屋のお仕事相談センターにどうか

日 本では非正規社員は約3割いるといわれております。オランダでは正規社員と非正規社員の割合は半々であります。しかし、日本と違ってオランダでは同一労働 同一賃金制度が浸透しており、均等待遇が徹底されております。正社員と非正規社員の賃金格差は2006年度で5%の違いだけです。派遣社員でも正社員と同 様に給料の7割の失業給付を最大2年間受け取れるシステムになっており、その間、職業訓練センターで訓練することができるようになっております。また、派 遣社員も3割は正社員へなれる道筋があると聞いております。

日本でもオランダと同様に、同一労働同一賃金を目指すとなると、均等雇用を法律で義務付けの必要がありますし。雇用保険や職業訓練の経費はどこからだすのかという議論になります。最終的には税金や保険料の問題にもなってきます。

私は、非正規雇用という形態がすぐになくならないとしても、非正規社員が受け取れる社会保障は年金・医療を含めて、正規雇用の人と同じ水準にしなければいけないと思います。正規雇用であれ、非正規雇用であれ、働く人の多くはみな、家族を抱えている生活者であります。

質問5、日本においても、生活保護の前で、第二のセーフティネットをしっかりと構築していかなければなりません。そのためにも、雇用の観点から非正規雇用者を制度的に守っていく必要があると思います。区としてどのように考えていらっしゃいますかおきかせください。

日本は今まで、男性中心の企業での終身雇用制度が実質的に社会保障的役割を担っておりました。この終身雇用体制が大きく変わる状況になっており、日本の雇用制度そのもののあり方が今後、問われていくようになっていると思います。

【2】地区会館等の公共施設のバリアフリーについて

先 日、北沢地区会館で、ある高齢者の集いに参加してきました。北沢地区会館は、1階が和室になっております。現在、高齢者の方は、足が弱くなって畳に正座す るとか畳部屋で胡坐をかくことができない方がたくさんおります。その中の方から普通の椅子でなく、小さいパイプいすを用意してほしいとの要望がありまし た。今後、高齢社会ではこのように、畳に座れない方も当然増えてくるものと思います。

質問1、世田谷区では、高齢化社会の進展で、今後、このような要望も多くでてくると思われますが、どのように進めていくご予定かお聞きいたします。

椅子以外にも、施設のバリアフリーが必要なところはたくさんあります。

例えば、視覚障害者誘導用のブロック設置や改修。階段廊下の手すり設置。敷地内の段差解消、スロープ、オストメイトトイレなどであります。

質 問2、現在、区立施設バリアフリー整備方針に基づいて整備がなされていると思いますが、先ほどの北沢地区会館では、バリアフリー整備状況は現在、どこまで できているかお聞かせください。また、その他の地区会館等の区立施設の整備に向けて、どのように進めていくおつもりかお聞かせください。

【3】新たな制度融資について

小口零細資金緊急特別融資が22年度予算案においては半年間の22年9月まで継続される方針であり、これについては世田谷区の緊急経済対策として必須の事業であり評価するものであります。

さて東京都は、平成21年度9月30日に、東京都と地域の金融機関とが連携して実施する金融支援について新たな保証付き融資制度を開始しました。

こ れは、東京都が厳しい経営環境にある都内中小企業の資金繰りを支援するため、地域の金融機関と連携した新たな保証付融資制度を開始するものであります。こ のたび、本制度の保証業務を担う保証機関2社(オリックス株式会社、全国しんくみ保証株式会社)を決定し実施するものであります。

当初は参加される金融機関が少なかったため、利用実績は少なかったのですが、今回、順次、参加金融機関も増えたことにより、1月末現在、763件の実行件数、それから、金額ベースでは69億円です。

融資目標は500億円と聞いております。

質問1、この参加されている金融機関が世田谷区にも1月末に漸く、区内に本店を置く1社が参加したものでありますが、もっと世田谷区内の業者が使いやすくなるように参入を呼び込むひつようがあろうかと思いますが、見解を頂きます。

この制度は銀行10%、保証会社10%、東京都80%のリスク負担割合とのことで、銀行も100%保証ではなく、リスクがあり必ずしも、銀行がノーリスクでできるわけではないことは事実であります。

また、借りる方でも、企業によって借入する際の保証料率も違ってくるとのことであります。

質問2、この新融資制度については、東京都保証協会の利用枠の超えた企業にとっては利用できるチャンスであると思います。いろいろな条件はありますが、世田谷区内の事業者に対して周知していくことが大事であると思いますが、その周知についてはいかがでしょうか。

【4】世田谷区の産業ビジョン

先 日、県立静岡がんセンターに視察に行って参りました。場所は静岡県東部地区の駿東郡長泉町にあります。当地域には今まで拠点となる総合病院がなく、静岡県 東部地区に総合病院を設立するのは県民の悲願であったようです。平成14年に静岡県のがん対策の中核を担う高度がん専門医療機関として、県立静岡がんセン ターを整備したものであります。この施設は敷地面積131047㎡、病床数615床、医師・歯科医師だけで192名、看護師550名という巨大なセンター です。

我 々の、当初の視察の目的は緩和ケアーやがん診療連携拠点病院の相談支援センター機能や陽子線治療についての視察でありましたが、もう一方、違った角度での がんセンターでのレクチャーに大変興味を受けました。それは、このがんセンターが中核となった産業集積基地、産業集積クラスターとしての役割でありまし た。

産業的に雄大な富士のふもと、「健康増進・疾病克服」「県民の経済基盤確立」を両輪に、世界レベルの研究開発を進め、県民の健康増進と健康関連産業の集積を図り、特色ある地域の発展を実現していこうとする産業政策的な面での取組みでありました。

ま た、このビジョンは、ファルマバレープロジェクトと呼ばれ、そのプロジェクトの目的は世界一の健康長寿県にすることであります。患者・県民の視点に立った 研究開発、新産業の創出と地域経済の活性化・プロジェクトを担う人材育成・市町との協働によるまちづくり・世界に向けた展開を図ろうとするものでありま す。

例 えば、医学、看護学、工学の連携により研究開発の推進では、静岡がんセンターを中心に、医看工連携による協働開発を推進します。その成果を臨床に応用し、 より優れた診断、治療法などの研究開発をしております。富士山麓エリアの大学・研究機関と企業の技術開発力を結合し、がん治療技術の確立と製品化をめざす 「都市エリア産学官連携促進事業」を推進する。

ファルマバレーから生まれる成長産業は、医療分野にとどまりません。健康増進と癒しを提供する温泉宿のネットワークやウエルネスや観光などの産業活性化や医療機関・健康関連施設で働く人材の育成にも貢献します。

質 問1、世田谷区においても、今後、二子玉川や梅ヶ丘にて、プロジェクトが予定されておりますが、この再開発に伴い、新たな産業誘致、あらた雇用確保、一大 産業プロジェクトができるものであります。このようにマクロ的ビジョンにたった視点で世田谷区の産業を見ていく必要があります。世田谷区の見解をお聞きい たします。

世田谷区ではデジタルコンテンツシティとして、二子玉川で「産業クラスター構築に向けた事業者誘致・支援」「デジタルコンテンツ拠点施設整備・運営」「デジタルコンテンツ人材育成・集積」を事業化するとのことであります。

質 問2、世田谷区に及ぼす事業での経済効果、雇用効果についてお聞きいたします。また、これらの新たな産業誘致とともに新たな融資制度の構築ができるのでは ないでしょうか。例えば、新規に世田谷区の産業誘致に関連して、新たな融資制度も構築できないものかお聞きいたします。