不育症治療支援事業の視察

岡山県真庭市へ不育症に対する公費助成について視察にいってまいりました。

 真庭市では平成20年ごろから不育治療を受けている妊婦さんの家族から金銭的援助についての要望と相談をいただいていたそうです。平成21年度からこの問題について、不育症に対して職員チームで検討し、市としてどのような援助ができるか検討準備に入り、平成22年3月に不育治療支援事業の予算成立に至りました。

具体的には、不育治療を受けられた方に対して、経済的負担の軽減を図るため、1年度に30万円を上限に助成するもので、22年度は300万円予算計上しました。

この不育症については私は、世田谷区議会で初めて一般質問で取り上げましたが、まだ世田谷区では不育症の認識も少なく検討するに留まっておりました。不育症とは妊娠はするが胎児が育たず、流産や早産を繰り返し、生児が得られない場合をいいます。この不育症の方は、厚生労働省の数字では不育症と見られる流産2回以上の人は6%のかたがいるとのことです。原因の一つには自然現象として一定割合で発生する胎児の染色体異常といわれております。しかし、検査と治療によって85%もの不育症患者が出産にたどりつくことが分かっております。少子化の問題解決の上からも、この問題に対して世田谷区としても積極的に支援できるよう進めてまいりたいと思います。