第4回定例会 一般質問で登壇

本日一般質問で登壇しました。

質問内容は
1、特定健診について
2、食品ロス削減の取り組みについて
3、読書通帳の活用について
でした。

以下質問概要を掲載いたします。

最初に特定健診について伺います
特定健診を受けることは、生活習慣病の発症リスクや、総合的な健康状態を知ることになります。また、特定健診の受診により、生活習慣病を早期に発見し、重症化を予防していくことは、医療費抑制の観点からも重要な施策であります。
当区の特定健診受診率は、平成27年度現在、国の目標数値50%に対し、37.5%でした。この受診率は、23区の中で22番目となっており、極めて厳しい状況にあります。
特定健診の受診率が低いことは、生活習慣病を早期に発見し予防する機会を多くの区民が逸していることになり、早期の受診率アップが求められます。
国では平成35年度時点での全国の特定健診の目標受診率を60%に設定しましたが、世田谷区の実施計画では、実績や今後の取り組み効果を見込んだ上で、平成35年度の目標数値を44%に設定しております。
しかし、この目標を達成するためには、個々の性別や年齢層にあったきめ細やかな情報提供と受診勧奨等が必要と考えます。
ここで受診率の向上にむけて、具体的な施策を2点提案及び質問いたします。
初めに電話勧奨の推進及び勧奨通知書等の工夫についてです。
現在、多くの自治体で電話による受診勧奨が実施されております。
例えば、京都市では、40歳になる受診者全員に職員からの電話勧奨を実施、また、外部委託により65歳から67歳までの約2万人の方に土日夜間も含めた電話による受診勧奨をおこなっております。
さいたま市でも外部委託により、約7万人の対象者に電話での受診勧奨を実施しており、電話勧奨した対象者の受診率は24.6%とのことで、一定の成果をあげております。
また、勧奨通知書等の工夫についてですが、例えば、受診勧奨用の案内を見やすく、大きな封筒にするとか、40代から50代の受診率の特に低い世代に対しては、全員に勧奨はがきを送付したり、再勧奨はがきを送付するなどの取り組みも必要かと考えます。
電話による受診勧奨の取り組みの推進、そして勧奨通知書等の取り組みについて更なる工夫を求めるところでありますが、見解を伺います。

2点目に人間ドックへの助成事業です。
現在、国保加入者が人間ドックを受診する際に、助成金をだしている自治体が増えております。
これらの自治体では、人間ドックの受診結果を役所へ提出した場合には特定健診を受診したとみなし、特定健診受診者の数に含め、受診率向上につなげております。
例えば、大阪市では30歳から39歳までの人の人間ドックの自己負担は15000円、40歳から74歳までの人の自己負担は11000円で、残りの費用は大阪市が助成しております。
また、同市では45歳になる人対象に人間ドックを自己負担なしで実施しております。
このような人間ドック受診助成事業は、23区内では台東区や品川区でも実施されております。
世田谷区において、まずは40歳とか45歳になる人など、対象者を限定し、人間ドックの受診に対し助成することは、特定健診を受ける意識を高め、受診率向上にもつながり、有効な手段になるものと考えますが見解を伺います。

次に、食品ロス削減の取り組みについて伺います。
国内で食べられるのに捨てられている食べもの、いわゆる「食品ロス」は、2014年度の政府公表の推計値では年間621万トン。これは国民一人につき、毎日茶碗1杯分のごはんを捨てている計算になります。
食品ロス削減の取り組みの効果としては、
1、食品の運搬や焼却のための化石燃料の使用量を削減することによるCO2削減効果
2、輸入食品の食品ロスを減らすことにより、世界の食糧不均衡を解消する効果
3、ごみ処理経費の削減などの経済効果
4、輸入食品の食品ロスを減らすことで現地の水を守るなどの効果があると考えられております。

さて、日本での食品ロスは事業所と家庭から約半分ずつ発生していると言われております。
世田谷区においては、家庭での食品ロス削減の一環として、全国の自治体に先駆けて「常設フードドライブ」を2か所に設置するなど、先駆的な取り組みには評価するものでありますが、飲食店等事業所での食品ロス削減の取り組みはこれからであり、本日は事業所での食品ロスの取り組みについて伺います。
現在、東京港区、江戸川区、横浜市、川崎市などの自治体では、食品ロス削減の取り組みの一つとして、飲食店等における食べ残しをできるだけ減らすよう、食べきりを推奨している店舗を「食べきり協力店」として認定し、区、事業者、区民一体の食品ロス削減に向けた取り組みを展開しております。
食べきり協力店には、小盛メニューの導入、食べ残しをなくすサンゼロイチマル運動の周知啓発、ドギーバックの活用や食べきりポスターの啓発活動などを、具体的な登録要件としてお願いしております。
食べきり協力店では、ホームページなどでの店舗紹介、環境に配慮している店舗としてのイメージアップ、ゴミ処理コストの削減等のメリットが考えられます。
実際に、横浜市での平成28年度に行った食べきり協力店710店舗へのアンケート調査では、協力店登録で食品ロス削減効果はあったかの質問については、74%の事業所から「数値は分からないが削減効果があった」とのこと。また、協力店登録で実感された効果については34%が「環境に配慮した店舗であることをPRできた」との結果が出ておりました。
このような他自治体での取り組み事例から、当区でも、まずは区の職員食堂や公共施設に併設する飲食店などから、食べきり協力店の事業をモデル的にスタートすることを提案いたします。
今後の区内の飲食店等事業所での食品ロス削減に向けての取り組みを伺います。

最後に読書通帳の活用について伺います。 
読書通帳とは、銀行の預金通帳のように自分が借りて読んだ本の履歴が記載される記録簿のことです。
読書通帳は大きく分けて、機械で自動的に印字をするタイプと手書き式やお薬タイプでシールを貼るなどの自書タイプとの2種類があります。
機械式の読書通帳は、銀行ATMのような専用端末に読書通帳を通すと、自分が読んだ本のタイトルや貸出日を記録できる仕組みになっています。
このシステムは2010年に山口県の下関市立中央図書館で初めて導入され、現在では全国の自治体で導入が進んでおります。
自書タイプの読書通帳は、図書館利用者が自分で本の貸し出し記録を書き込んでいく方法です。用紙は図書館ごとにオリジナルのものを作成したり、図書館ホームページからダウンロードして利用してもらう場合などあります。
先日視察に伺った板橋区では、自書タイプの読書通帳を発行しておりました。20冊分記入可能で、全部記入して読書通帳を図書館に提示するとブックカバーをプレゼントされるとのことでした。
この取り組みは、借りた本の履歴を目に見える形で残すことによって、子どもを中心に区民の読書への意欲を高める効果が期待されています。
また、子どもたちが読書の習慣を身に付け、良書に触れながら、豊かな感性を育むことが可能になります。
図書館によっては、読書通帳のシステムの導入後、児童図書の貸し出しが2倍に増えたところもあるそうです
ここで1点質問いたします。
現在、区内の小学校では学校独自の特色を生かした読書ノート、読書カード等を利用しているとのことですが、世田谷区の図書館においても、こどもたちが、図書館で借りた本やそれ以外の本もあわせて履歴を残せるような世田谷独自の読書通帳を導入することを提案いたします。区の見解を伺います。