八ッ場ダム視察

都議会公明党の新人議員を中心に群馬県の「八ッ場ダム」の視察しました。

八ッ場ダムは利根川の氾濫による洪水被害を防ぐ防災機能とともに、首都圏の生活用水や工業用水を確保するために1952(昭和27年)年に計画発表。(この計画は利根川上流ダム群計画に準拠しており、カスリーン台風級の水害から東京及び利根川流域を守ることを目的とされていた。)
2009年の民主党政権によって、ダム建設中止の発表があったものの、その2年後に中止が撤回され、2020年3月に完成し現在に至るものです。

【八ッ場ダムの役割について】
⒈ 防災機能 (下流域の洪水被害を軽減する)
八ッ場ダムは大雨などによって川の水が増大したときに大量の水をダムに貯水し、放流量を調節して下流へ少しずつ水を流すことにより洪水の発生を防ぐ洪水調節機能があります。この洪水調節により、吾妻川流域はもちろん群馬県内の利根川流域のほか、利根川下流部の埼玉県・東京都・千葉県・茨城県・栃木県など広域にわたり洪水被害が軽減されます。

⒉ 流水の正常な機能の維持
ダム下流に位置する名勝吾妻峡の景観等を保全するための流量を確保し、我妻川の改善を図るものです。

⒊ 新規都市用水の供給
下流部に首都圏を抱える利根川は、特に水道水の需給がひっ迫しており、八ッ場ダムに参画している茨城県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都は、河川に多くの水が流れているときだけ取水が可能な不安定な状態での取水を余儀なくされていました。
八ッ場ダムが完成したことで、水道用水としては茨城県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都。工業用水としては群馬県・千葉県の広範囲に供給が可能となりました。
また不安定取水も解消され、利根川水系の水利用の安定化が図られました。
(水道用水 最大21.389㎥/s、工業用水 最大0.82㎥/s)

4. 発電
八ッ場ダム発電所では、最大出力11700kwの発電を行なっています。

(視察を踏まえての今後について)
2019年10月からの試験貯水中に台風19号が首都圏を直撃。
その際に八ッ場ダムでは1億4500万㎥の水を貯めて利根川の氾濫を抑えて治水効果を大きく発揮したとのこと。

今後もいつ発生するかわからない集中豪雨や台風などの風水害への対策として、ダムの必要性を痛感しました。