各会計決算特別委員会で質疑②


2022.10.21
各会計決算特別委員会で質問席に立ちました。
今日は、警視庁、監査事務局、主税局、デジタルサービス局での決算審議が行われ、私は主税局所管で質疑を行いました。
1️⃣令和3年度の都税収入
2️⃣滞納防止
3️⃣都税の徴収猶予
4️⃣キャッシュレス納税
5️⃣主税局ビジョン2030
6️⃣租税教室
についてそれぞれ質疑致しました。

以下、質問概要を掲載いたします。

【都税収入】
・私からは、まず、都税収入について伺います。
・現在、新型コロナウイルス感染症対策やロシアのウクライナ侵攻による燃料費・物価高騰など、喫緊の課題に加え、集中豪雨・首都直下地震などの災害への備え、人口減少や少子高齢化への対応など、多くの課題があり、都政においては、だれもが安心して暮らし、生き生きと輝き活躍する社会を築くための施策を着実に推進していくことが求められております。
・今般、令和3年度の都税収入は、5兆8,479億円と2年ぶりの増収となりました。都税は、都の財政需要を支える重要な基盤であり、各種施策を推進するためには、引き続き、着実な税収確保が必要と考えます。
Q1 令和3年度の都税収入は、前年度から4,981億円の増となったが、主要税目の増要因を伺います。

【滞納防止】
・こうした中で、都税収入の安定的な確保は不可欠であり、主税局の徴税努力は重要となってきます。
・主税局が行う滞納整理は、文書や電話による催告を行うとともに、丁寧な納税相談や財産調査により、納税者の実情を把握し、必要に応じて猶予制度を案内しているとのことです。
令和3年度における純滞納繰越額は154億円で、令和3年度都税調定額の約0.3%とのことです。
Q2 そこで、これまでの新たな滞納整理手法の導入と効果的な取組について伺う。

【新型コロナ感染症への対応 徴収猶予】
・引き続き創意工夫を凝らした取組を積極的に実施し、効果的な滞納整理を進めていくことを求め、次の質問に移ります。
・次に新型コロナウイルス感染症の対応での徴収猶予についてお聞きいたします。
・2020年から世界的パンデミックとなった新型コロナウイルス感染症は、広範な社会・経済活動の停滞によって、都民の事業や生活を脅かしてきました。
・このような状況下で、新型コロナウイルス感染症の影響で納税が困難になった納税者に対し、国では、徴収猶予の特例制度を設け、令和2年4月30日から令和3年2月1日までコロナ禍で経済的な打撃を受けた都民や事業者を支援してきました。
・国の徴収猶予の特例制度は、令和3年2月1日で終了しましたが、都では、コロナ禍により甚大な影響を受けた納税者の生活や都民の経済活動を守るため、国の特例制度の終了後も引き続き、令和4年3月31日まで継続実施したと聞いております。
Q3 そこで、令和3年度の徴収猶予制度の具体的な内容、適用件数、金額について令和2年度との比較も併せて伺います。
・令和3年度も引き続き、苦しい状況にある納税者に寄り添った対応をしていただいていることは理解しました。
・令和2年度と比較すると、件数、金額とも大幅に減少しており、コロナ禍からの経済回復が徐々に進んできたものと考えられる。
・しかしながら、現在でもコロナ禍の影響を受けている事業者や都民は、依然として多いので、徴収猶予の期間が終了する際にはきめ細やかな対応が必要と考えます。
Q4 そこで、猶予期間終了の際にはどのように対応しているのか伺う。
・今後も、苦しい状況にある納税者の個々の実情に応じて、分割納付や徴収猶予の延長など、納税者に寄り添った対応を求めます。

【次にキャッシュレス納税の推進について伺います。】
・都税収入が安定的に確保されるためには、納税者にとって納税しやすい環境を整備することもまた重要であります。
・都はこれまで、コンビニエンスストア収納を平成16年度に全国で初めて導入したほか、クレジットカード収納など納税者にとって利便性の高い納税手法を導入してきました。
・最近では、令和2年度にスマートフォン決済アプリ収納を導入しましたが、折しも、新型コロナウイルス感染症の拡大が社会問題化してきた中で、非対面、非接触で納税できるスマートフォン決済アプリ収納を導入したことは、時宜を得た取組であったと評価できます。
Q5 令和3年度のスマートフォン決済アプリ収納の利用実績と利用拡大の取組について伺う。
・答弁にもあったとおり、スマートフォン決済アプリ収納は、いつでも、どこでも、手軽に納税できる納税者にとって大変便利な納税手法であります。実際の実績でも、アプリの追加や積極的なPRもあり、前年度に比べて大幅に利用が伸びております。
・一方で、都税全体の規模や、スマートフォンの世帯保有率が今や8割を超える状況にあることを踏まえれば、スマートフォン決済アプリ収納の利用拡大の余地はまだまだ大きく、より多くの納税者がスマートフォン決済アプリ収納のメリットを享受できるよう、様々な機会を設けて積極的にPRするなど利用の拡大に努めていただくことを要望いたします。

【次に主税局ビジョン2030について伺います】
・先ほど、スマートフォン決済アプリ収納による納税方法の拡充について答弁がありましたが、主税局では、昨年、「主税局ビジョン2030」の更新版を策定するなど、税務事務におけるDXの推進に力を入れているとのことです。
・このビジョンの更新版においては、納税者のサービス向上を掲げ、納税方法の拡充に加えて、電子申告や電子申請、電子的な通知など、私たち納税者が便利になる取組が具体例として挙げられています。
・こうした取組の実現を目指していくことは、折しも社会全体でDXの重要性が叫ばれる中、納税者の都税への信頼を確保していくために欠かせないものであるため、引き続き、税務事務のDXを強力に推進して頂きたいと思います。
・他方、DXの推進には納税者の利便性向上という視点のほかに、DXを活用して税務行政における課題を解決していくという視点もあります。
Q6 そこで、主税局ビジョン2030を策定した背景として、税務事務においてどのような課題があったのか。また、それに対してどう対応していくことを目指しているのか伺う。
・主税局ビジョンでは、DXを活用して直接納税者の利便性を高める取組を進めることに加えて、税務事務の構造改革を押し進めることでより専門性の高い組織作りを目指していることは理解しました。

【税務行政におけるDXの推進(法人二税の電子申告)】
・そこで、主税局ビジョンの中でも掲げられている電子申告について伺います。
・電子申告は、納税者にとって、自宅やオフィスから申告できるなど大変便利な仕組みである。
・地方税には、現在、全国の自治体が共同運営する電子ポータルシステム「eLTAX(エルタックス)」があり、都は、平成17年に、このeLTAX(エルタックス)を利用して法人二税の電子申告サービスを開始しました。
 Q7 最初に法人二税の令和3年度における電子申告の利用状況について伺う。
・法人二税では、納税者に電子申告の利便性を知ってもらうため、様々な工夫を積み重ねていることが分かりました。
・主税局ビジョンでは、電子申告やキャッシュレス納税をはじめ、税務手続きについて、来庁不要のサービス提供を充実させることにより「バーチャル都税事務所」を実現するとしております。
・そのためには、納税者の理解が不可欠であり、法人二税の電子申告で行ってきたように、納税者の視点に立って、様々な取組を進めることを求めます。

【租税教室】
・最後に租税教育について質問する。
・都においては、都内の教育関係者や税務関係機関、税理士会や法人会といった民間団体で構成される東京都租税教育推進協議会が推進母体となり、税務関係者が実際に学校に出向き、税に関する授業を行う「租税教室」を実施しているとのことです。
Q9 そこで、令和3年度の租税教室の実績と普及促進の取組について伺う。
・国民が教育を受け、勤労し、税を納め、持続可能な社会を作っていくことは、国の維持・発展にとって欠かせないことであり、次代を担う児童・生徒の皆さんが、国の基本である税の役割や申告納税制度の意義、納税者の権利・義務を正しく理解し、国や社会の在り方を主体的に考えることは極めて重要なことと考えます。 
・主税局においては、こうした租税教育の意義・役割を踏まえ、関係団体の皆さんとしっかりと連携を図って、「租税教室」の取り組みを充実させていくことをお願いし、私の質問を終わります。