本日文教委員会の事務事業質疑(生活文化スポーツ局所管)が行われ、質問席に登壇しました。
質問項目は
1,私立学校への助成の充実及び強化
2,私立学校でのいじめの防止の取り組み
3,スポーツを通じた被災地交流事業
4,パラスポーツの振興
5,国際スポーツ大会のガバナンス
質問概要を以下掲載いたします。
【私立学校への助成の充実及び強化について】
東京都では私立高校に在学する生徒は約6割、幼稚園や専修学校では約9割以上を占めており、重要な役割を担っております。
都は、私立学校が、公教育に果たしている役割の重要性を考慮し、私学振興を都政の重要課題の一つとして位置づけ、経常経費補助をはじめ、保護者の経済的負担軽減などの助成策を講じて私学振興に努めているところです。
➀最初に私立学校に耐震化促進について伺います。
東京都では、関東大震災から100年の節目となる本年、「TOKYO強靭化プロジェクト〜『100年先も安心』を目指して」がスタートしました。
プロジェクトで示された5つの危機の中でも、地震は日本が直面する最も大きな自然災害の一つであり、あらためて過去の災害から学び、備えを万全にしていく必要がります。
特に学校は、子供たちが多くの時間を過ごす場所であり、安全を確保することは最優先事項であります。
Q1.最初に私立学校の耐震化について、都はどのような支援を実施しているのか伺う。
A1.(私学部長答弁)
・私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校等が行う校舎等の耐震診断、耐震補強工事、耐震改築工事の経費に対し、最大5分の4の補助率により補助を実施
・学校の耐震化が進むよう、様々な機会を通じて学校に補助金活用の周知を行うとともに、建築士を学校に派遣しアドバイスを行う事業を実施
最大5分の4の補助率で、各学校を支援していることです。
Q2.都内私立学校の耐震化の進捗状況について学校種ごとに伺う。
A2.(私学部長答弁)
・令和5年4月1日時点での耐震化率は、幼稚園で96.1%、小学校で100%、中学校で99.6%、高等学校で97.2%、専修各種学校で92.6%であり、これら全体で95.9%。
耐震化率は約96%まで高まっているということである。
Q3.これまで、耐震化を促進するための取組をどのように強化してきたのか。また、今後どのように取り組んでいくのか、あわせて伺う。
A3.(私学部長答弁)
・耐震診断や耐震補強工事に加え、耐震改築工事を補助対象にするとともに、倒壊の危険性が高い建物の補助率の引き上げ、天井等の非構造部材を補助対象にするなど補助の拡充を実施することで、私立学校の耐震化は進んでいる。
・今後耐震化に取り組む学校もあり、引き続き、各学校の耐震化に向けた相談に丁寧に応じるなど、きめ細かな取組を実施。
補助制度の拡充等、都はこれまで耐震化に向けて様々な取組を行っていることは理解しました。未だ耐震化が完了していない学校にはそれぞれの事情を踏まえ、引き続き個別にしっかり対応し、生徒たちが安心して学び続けることができる環境を確保できるよう取り組んでいただきたい。
②次に私立学校のデジタル教育環境整備について伺います。
児童・生徒の学習への意欲や関心を高め、学力を向上させるとともに、これからの時代に求められる情報活用能力を育成していくためには、私立学校におけるPC端末やタブレット等のICT機器などのデジタル教育環境の整備促進が不可欠である。
Q1.まず、都がこうしたデジタル教育環境整備のために実施している支援内容について伺う。
A1. (私学部長答弁)
・教育用端末や電子黒板等の機器及び無線LAN等の利用環境の整備を促進するため、私立小中学校、高等学校、特別支援学校を対象に私立学校デジタル教育環境整備費補助を実施
・近年では、従来の補助に加え、私立高等学校等の生徒一人1台端末の整備や、機器の活用に際し専門的な知見を持つアドバイザーによる助言等を受けられるよう、補助を拡充。
デジタル教育環境整備のために補助の拡充等の取組が行われていることがわかった。
Q2.デジタル環境の整備状況について、実際にどれくらい進んでいるのか、直近の推移について伺いたい。
A2. (私学部長答弁)
・無線LANの整備状況については令和3年度は81.2%、令和4年度は92.1%、令和5年度は93.7%、電子黒板等の整備状況については令和3年度は88.1%、令和4年度は90.9%、令和5年度は93.1%。
・教育端末の整備状況については、令和3年度は1.8人に1台、令和4年度は1.5人に1台、令和5年度は1.2人に1台。
デジタル環境の整備が着実に進んできていることが分かった。特に子供たちが今後のデジタル社会を生き抜いていくためには学習段階から一人1台端末を整備することが求められる。
私立高校では一人一台端末の新たな整備が令和4年度からスタート。
これによりさらなる整備促進が図られており、これを今後私立中学校へも広げて欲しいとの声もいただいております。
今後も引き続きデジタル環境の整備が進むよう、学校の声を聞きながら、必要な支援を実施して頂きたいことを要望いたします。
【 私立学校におけるいじめ防止に向けた取組について伺う。】
いじめは,いじめを受けた児童生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し,そ
の心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず,その生
命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものである。
今年は、いじめ防止対策推進法が施行されて10年の節目の年です。大津市の男子中学生がいじめを苦に自殺したことをきっかけに本法律が成立したことは記憶に新しいところかと思います。この法律は、いじめについて、児童生徒間において「被害を受けた子供が心身の苦痛を感じているもの」と明確に定義するとともに、学校がいじめに対し真摯に取り組むことを求めています。
この間、法の趣旨に基づいて、各学校や行政がいじめ防止対策に取り組んできているとのことですが、それでもいじめはかなりの件数があると聞いています。
私のところにも私立学校に通学している生徒のご両親からいじめの相談を頂いております。
Q1 そこで、現状の都内私立学校におけるいじめ認知件数を伺う。
A1(私学部長答弁)
〇 令和4年度の児童生徒の問題行動等に係る調査結果では、都内私立学校のいじめの認知件数は、小学校27校で385件、中学校77校で285件、高等学校53校で136件、特別支援学校1校で1件。いずれも前年度より増加。
〇 文科省によると、認知件数の増加背景として、単純にいじめが増加傾向にあるだけではなく、各学校が、アンケート等の実施により、いじめの早期発見、早期解決を実施し、積極的認知が増えた側面もあるとしている。
いじめの件数がかなりに上るなかでは、いじめで困っている子供や保護者が孤立しないような状況を作り出すことが大切である。そのためには、いつでも誰でも相談しやすく、安全で信頼できる窓口があることが必要ではないかと考える。
Q2 子供や保護者がいつでもいじめについて相談できる都の窓口の設置状況について伺う。
A2 (私学部長答弁)
〇 都は、「東京都いじめ相談ホットライン」「話してみなよ-東京子供ネット-」を設置し、電話相談を受け付ける。
〇「相談ほっとLINE@東京」においてLINEによる相談を受け付ける。
都は、子供や保護者からのいじめの相談先を用意し、対応していることは理解できました。
さて、いじめ防止対策推進法では、いじめ重大事態という概念を取り入れ、より深刻ないじめの事態に対し、対処しなければならないことが明記されている。
子供たちが、いじめによって、貴重な学びの機会を失することがないよう、いじめの深刻化を食い止めることは喫緊の課題である。
Q3 あらためての確認となるが、いじめ防止対策推進法が規定するいじめ重大事態の定義について伺う。また、直近のいじめ重大事態の発生件数についても伺う。
A3(私学部長 骨子案)
〇 いじめ防止対策推進法では、いじめ重大事態を、いじめにより、児童生徒の生命、心身、財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき、あるいは、相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき、と定義
〇 令和4年度は、都内私立学校におけるいじめ重大事態の発生件数は35件で、前年度の22件から増加
Q4 併せて、いじめ重大事態が発生した場合における学校の手続きについて伺
う。
A4(私学部長 骨子案)
〇 いじめ重大事態が発生した際、学校の設置者又は学校は、事態に対処するための組織を設け、事実関係を明確にするための調査を実施
〇 学校の設置者又は学校は、調査の結果に基づき、被害生徒への支援、加害生徒への指導、教職員の処分、再発防止の徹底等の対応を実施
〇 都は、学校の調査にあたり、学校からの相談に丁寧に対応、また今後のいじめ防止等のために必要な措置が講じられるよう、指導・助言を実施
いじめ防止対策推進法では、重大事態が発生した際に、学校においての調査・支援・指導等の手続きと、再発防止に向けた事後対応を行うことが定められており、学校に対して、都も必要な支援を行っていることが分かりました。
しかし本来、学校としては、こうした重大事態に至る前に、いじめの芽を摘み、
生徒が安心して学校で授業を受けることができ、楽しい学校生活を送ることができる環境整備が重要である。法律においては、日頃からのいじめに対する取組の必要性が記載されており、学校や教員が、法の趣旨を理解し、日頃からの学校活動でいじめ防止の取組を実践していくことが重要と考えます。
Q5 子どもたちをいじめから守るためにも、すべての学校と、すべての教員が、この法律の趣旨をしっかりと認識し、教育活動にあたることが重要であり、学校自らが、教員への周知や、生徒への対応を行うことは当然として、都として学校に対してどのような支援を行っているのか。
A5(私学部長 骨子案)
〇 都は、いじめ防止に関する国の通知等を適宜学校へ周知、また私立学校の理事長・校長他関係者が集まる機会に、日頃からのいじめ防止の取組の重要性や、重大事態が発生した際の手続き等を広く周知
〇 文部科学省の専門官による、学校・教員向けのいじめ防止研修会を定期的に開催。このなかで、今年度は新たに「生徒指導提要」に基づく生徒に寄り添った具体的ないじめ防止指導についての解説も実施
〇 さらに、学校からの相談に親身に対応し必要な助言を実施
いじめ防止対策は学校が真剣に取り組まねばならないものです。いじめの未然防止や早期発見、事案対処における適切な対応など、学校に求められることは多岐に渡り、そのため、都として、今後とも様々な機会を捉えて、学校におけるいじめ防止の取組を支援していくことを求めて次の質問にうつります。
【スポーツを通じた被災地交流事業について】
スポーツは人々に楽しさや感動をもたらし、多くの人を惹きつける力があります。「する」だけではなく、「見る」や「支える」など、多様な関り方ができることもスポーツの魅力です。また、楽しむだけでなく、人々に勇気を与え、希望の光を照らしてくれます。
地震とその後の津波により、未曽有の被害をもたらした東日本大震災。そのような困難な状況下で、被災地に希望をもたらしたもののひとつが、スポーツです。
都議会公明党は、被災者、特に子供たちが明るく前向きになり、希望がもてるよう、スポーツを通して支援することを求め、都は、これに応えて様々な事業を展開してきました。東京2020大会成功に向け、都と被災県が手を携えて行ってきた多くの取組は、都民と被災県民との絆を生みました。
Q1,震災から10年以上が経過し、復興も新たなステージへと移ってきていますが、今年度の都の取組と今後について伺う。
(A1)
〇 都は、震災直後より被災地の子どもたちを東京に招待し、交流事業等を実施
〇 令和4年度から、復興の進む東北に会場を移し、被災3県と連携して交流事業を実施
〇 令和5年度は、7月、宮城県で小学生による女子サッカーの交流試合等と震災学習を、8月、福島県で中学生による女子ソフトボールの交流試合等と復興状況を見学
○ 10月には、岩手県で小学生によるミニラグビーチームの交流試合等と、語り部と震災遺構をめぐる体験学習などを実施
〇 今後も、被災地に寄り添いながら、スポーツを通じた都と被災地の交流を深めていく。
今年度は、昨年の福島・宮城に続き、新たに岩手県も加えて、3県において交流が実施されたとのことでした。
【パラスポーツの振興について】
続いてパラスポーツの振興について伺います。
東京2020パラリンピック大会を契機に、パラスポーツへの関心も高まりました。この機運の高まりをいかし、パラスポーツを障害の有無に関わらず、いつでもどこでもいつまでも楽しめるポピュラーなコンテンツにしていくことが重要と考えます。
パラスポーツ振興上の課題の一つが、身近な活動の場の充実です。
障害者団体にとっての場には、バリアフリー環境やアクセスのしやすさなどが必要なほか、車いすだと傷がつくという誤解から体育館の利用を断られるなどの話も聞くところであり、一般の団体より選択肢が限られているのが現状です。こうしたことから
(施設貸出について)
Q2 都は、場を充実させる手法の一つとして、「都立特別支援学校活用促進事業」を実施しているとのことです。現在、特別支援学校の体育館やグラウンド、テニス施設などを貸し出して、スポーツの場を提供しているとのことですが、障害者スポーツ団体等の施設の利用状況と、どのような声が届いているのかお聞きします。
A2
○ 都は、平成28年度から特別支援学校の体育施設の活用促進を図っており、現在31校で実施。
○ 申し込みについては障害者団体を優先しており、本事業の利用団体のうち、障害者団体は事業開始時の15団体から、現在は335団体に増加し、年間の貸出枠のうち半数以上を占めている。
○ 団体の障害種別については、知的障害や肢体不自由が多く、種目別では、バスケットボール、バレ―ボール、ボッチャなど。
〇 利用団体からは「スポーツ活動の場所が増えた」等の声をいただいており、今後も本事業を通じて、障害者のスポーツの場を確保。
活動の場の増加につながっているとのことで、今後もぜひ、多くの団体に利用いただきたいと思います。
次に、スポーツをする機会についてです。一般的に障害者の余暇活動の場は限られているのが現状で、スポーツに関しても障害のない方向けに企画されているものが多く、参加しづらいとの声を聞きます。その点、レクリエーションスポーツは、身体能力や経験を問わず誰もが公平に参加できるという特徴があります。
私は現在世田谷区でティーボールという競技の普及促進に携わっております。この競技は野球やソフトボールに似たボールゲームで、バッティングティーにボールを載せて、その止まったボールを打つことから始まるゲームです。ボールも柔らかく、障害のある方でも楽しくプレイできる競技で、障害のあるお子さんや成人の余暇活動の一環として、ゲームをした時には本当に皆さん、一生懸命ゲームに参加していただきました。
特別支援学校の体育館では、土日を中心にパラスポーツ等の体験教室を開催しているとのことで、ティーボールも実施していると聞きました。そこで、
(体験教室について)
Q3 体験教室について、障害者が参加しやすい内容とするためには、体験教室の種目や方法について工夫していくことが重要だと考えますが、具体的にどのように取り組んでいるのか、伺います。
A3
○ 特別支援学校活用促進事業の体験教室については、パラリンピック種目だけでなく、レクリエーションスポーツなど、障害があっても取り組みやすい種目を多く取り入れている。
○ 加えて、同じ種目でも参加者の障害特性に応じてルールを変更しており、例えば、ティーボールでは、本来ホームベースに生還して得点になるところ、塁にでるだけで得点できることとするなど、参加しやすいように工夫。
○ また、例えば、様々な障害種別の方が参加するアダプテッドサッカーでは、視覚障害者向けに音が鳴るだけでなく大きなボールを使用して蹴りやすくするなど、用具面でも工夫。
○ 今後も、参加者の障害種別や程度などに対応したスポーツの場となるよう取り組んでいく。
特別支援学校活用促進事業についてうかがってきましたが、体育館まで出かけてスポーツを楽しめる方がいる一方、様々な理由で外出自体が困難で、そもそも地域のスポーツの場に出てこられない方もいます。
(eパラスポーツ事業について)
Q4 都は、障害により外出が困難な方向けに、福祉施設にいながらオンライン上でスポーツ対戦ができるeパラスポーツ事業を今年度から始めたと聞いています。具体的にどのような取り組みなのか、伺います。
A4
〇 障害のある方向けに開発された機器を福祉施設に貸し出し、オンラインで施設同士のスポーツの対戦ができる機会を提供する事業を今年度から開始
〇 手先の不自由な方でも操作できる大きなボタン型スイッチなどを貸し出している。機器の提供に当たっては、作業療法士が、操作する方の障害特性や状態を確認し選定
〇 個々の状態に合わせた機器を使用することで、障害のある方が自分自身で操作して、パソコン上で徒競走や玉入れなどのスポーツ対戦を楽しむことができる。
〇 障害の程度や有無に関わらず参加できる交流の場を提供し、障害のある方の社会参加の機会を増やしていく。
現在、高齢者がeスポーツを通じて、交流やフレイル予防につながる取組を進めている自治体も増えております。Eスポーツを通して障害のある方の社会参加の機会を増やしていくことを求めるところです。
【国際スポーツ大会のガバナンスについて】
日本では世界陸上を開催するのは2007年の大阪大会以来18年ぶり。
東京都では1991年以来34年ぶりとなります。
またデフリンピックは、日本では初めての開催であり、また1924年にパリで第1回デフリンピックが開催されてから100周年の節目となる大会です。
2025年に東京で開催される世界陸上・デフリンピックについては、それぞれ大会運営組織が設立され、開催に向けた準備が進んでおります。
両大会の運営組織の設立に当たっては、東京2020大会においてスポンサー契約をめぐり、組織委員会の元理事の汚職事件の経験を踏まえ、適切なガバナンス体制が構築されるよう、都は、国際スポーツ大会のガイドラインを策定しているものと認識いたします。
両大会の運営組織においては、設立時にガイドラインに沿った体制が整備されていると思いますが、対応が着実に実施されることが重要であります。
今後、大会準備が本格化していく中で、ガバナンスの実効性がしっかりと担保されることが必要と考えます。
Q2 そのため都は、ガイドラインで規定している大会運営組織の取組の状況をしっかりと確認すべきと考えますが、見解を伺う。
A2
○ 都は、大会運営組織の取組の実効性を担保するため、ガイドラインにおいて、組織運営や事務執行の適正性の確認などを実施。
〇 今月10日、ガイドライン策定の際に設置した有識者会議を開催。デフリンピック、世界陸上それぞれの大会運営組織の取組状況について、法律・会計の専門家により確認。
〇 各委員からは、両大会とも、ガバナンス確保に向けた体制整備は適切、この体制に基づく取組を着実に進めていくべきとの意見。
〇 今後とも、この有識者会議も活用しながら、状況確認等を適時適切に実施し、取組の実効性を担保。
都の対応状況について承知しました。両大会の運営組織のガバナンスについて、都としてもしっかりと確認していくことで、大会が都民、国民にとって信頼できるものとなるよう取り組んで欲しい。
Q3 一方で、大会準備が進んでいく中で、大会規模についても精査が進んでいくと思いますが、デフリンピックについては、全日本ろうあ連盟の試算で130億円程度と第一回定例会の文教委員会で答弁があったとのことです。大会2年前となり、改めてデフリンピックについて大会規模をどのように精査し、財源をどのように確保していくのか。都の考えを伺う。
A3
○ デフリンピックは、デフスポーツへの理解を広げ、障害の有無に関わらず共にスポーツを楽しみ、共生社会の実現に寄与する意義を有した大会で、関係者が連携して準備。
○ 現在、大会の基本計画の検討を進めながら、過去大会の状況も踏まえ、適正なサービスレベルを確保するとともに、適切な予算規模となるよう、関係者で精査・検討。
〇 財源については、大会の開催意義や魅力などを発信し、民間からも幅広く支援を求め、寄付、協賛や各種助成など、多様な協力を得るとともに、国に対しても協力を求めていく。
Q4 続いて世界陸上についてだが、こちらは大会規模について、これまで具体的には示されていないと認識している。世界陸上の予算の精査はどのように進めていくのか、また、その財源としてはスポンサー収入が大きなウエイトを占めると想定されるが、その確保に当たっては、特にガバナンスの観点に立った取組が重要と考える。見解を伺う。
A4
〇 現在、大会の基本計画の策定に向けて、大会運営組織を中心に関係者と連携しながら検討、計画の内容も踏まえて予算が精査されるものと認識。
〇 財源としてスポンサー収入は重要、都は、ガバナンス確保の観点から、ガイドラインにおいて、マーケティング業務に関する方式の検討経緯や選択理由等を明らかにすることを規定。
〇 これを踏まえ、財団においては、スポンサー確保に向け、公募など透明性の高い手法を検討。
東京2020大会では、特定の代理店に多くの業務をいわば丸投げしていると受け取られる構図がありました。
そこから汚職と談合という二つの事件につながってしまったのは、誠に残念であります。
世界陸上、デフリンピック等の国際スポーツ大会において都が必要な関与を行うためにも、大会運営組織に対して、適切なガバナンスの確保に向けた体制整備の構築を求め質問を終わります。