
10月22日は
決算特別委員会第2分科会が行われ、
「都民安全総合対策本部」と「生活文化局」所管の質疑を行いました。
①都民安全総合対策本部では
○特殊詐欺対策
○電動キックボード等の規制
○きみまも@歌舞伎町
について質疑を行いました。
【特殊詐欺対策】
〇経緯
都内における令和6年の特殊詐欺被害は、認知件数3,494件、被害総額は約153.1億円で、昨年に比べ認知件数、被害金額ともに増加しており、被害金額は過去最悪の被害状況となっています。
私も、ロマンス詐欺にあった方やFX詐欺にあった方から深刻な相談を頂いています。警視庁にも被害を届けているが一向に解決していない状況です。
私の自宅や携帯にも詐欺と思われる照会電話が届く状況で、この特殊詐欺対策は待ったなしの課題である。
しっかりと警視庁と連携して、徹底した取り締まり強化、そして啓発に努めるべきと認識いたします。
昨年、若者を中心としていわゆる「闇バイト」への加担が、強盗事件など凶悪な事件に発展する事例が相次ぎ社会問題となった。「簡単な作業で高額収入」などの誘い文句につられ、軽い気持ちで応募した結果、特殊詐欺の受け子等として知らない間に加害者となるケースもあり、将来ある若者が犯罪に巻き込まれない対策を進めていく必要があると考えます。そこで、
(闇バイト対策について)
Q1 若者に対しては、「闇バイト」が犯罪であることや、その危険性を訴え、加担することを思いとどまらせるための啓発を効果的に推進する必要があると考えるが、令和6年度において都はどのように取り組んだのか伺う。
A1(治安対策担当部長答弁)
〇 闇バイトは、犯罪実行者の募集であり、一度でも関わると、加担し続けるよう脅迫され、若者自身の人生も台無しにするもの
〇 昨年度、「高額収入」等を検索する若者にターゲティング広告を実施
闇バイトの危険性等を掲載した特設サイトに誘導するなど、闇バイトに巻き込まれない啓発を推進
インターネットで情報を収集する若者に対し、ターゲティング広告によって情報発信を行ってきたとのことである。若者に対しウェブ上で闇バイトの危険性などについて知ってもらう啓発は非常に重要な取組であり、継続して実施する必要があると考える。
一方、特殊詐欺の受け子・出し子などの闇バイトの背後には、匿名性の高い通信手段等を活用しながら役割を細分化させ、組織の把握が容易ではない「匿名・流動型犯罪グループ」、いわゆるトクリュウが存在していると言われている。若者に対して、トクリュウというものの危険性を認識させ、このような犯罪グループに関わらないための啓発をしっかりと行っていくことも重要だと考える。そこで、
(トクリュウに関する啓発について)
Q2 昨年度、都は、若者がトクリュウに関与しないようにするための注意喚起や啓発活動をどのように講じたのか伺う。
A2(治安対策担当部長答弁)
〇 トクリュウの危険性等を記載したリーフレットを作成、関係機関やイベント等を通じ配布
〇 犯罪グループは、人間関係や、SNS等を介し勧誘することから、若者自身が対応力や判断力を養うことが必要
身近に潜む危険に関心を持ちやすいよう、演劇を活用した啓発を、高校等で計31回、約1万人の生徒に実施
「印象深く残り、良い学びになった。」などという感想をいただいており、犯罪実行者になりうる意識の向上に一定の効果を上げている。
役者が目の前で演じる演劇は、臨場感があり、我がこととして捉えやすく、ウェブ上や通常の講話に比べて若者の心に残りやすいと考える。引き続きターゲティング広告と並行し、演劇など多様な手法で、若者の心に響く啓発活動を実施し、トクリュウなどの犯罪グループから若者を守るための啓発に取り組んでいってもらいたい。
また最近では、警察官騙り(かたり)などの新しい手口により若者自身が特殊詐欺の被害に巻き込まれるケースも増えていると聞く。そこで、
(若者の特殊詐欺被害防止について)
Q3 特殊詐欺の、新しい手口による、若者の被害の増加に対し、都としてどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。
A3(治安対策担当部長答弁)
〇 昨年度まで、被害が目立っていた高齢者を対象に啓発を実施
〇 あらゆる年齢層に拡大していることを踏まえ、今後は、幅広い年代に向けたターゲティング広告の実施など、被害防止対策に全力で取り組んでいく。
被害、加害の両面において巧妙な手口で若者が犯罪に巻き込まれる事例が増えている。今後も警察や教育機関等と協力し、若者にとって身近で分かりやすい、SNS等の手法を活用した啓発などを進めていくとともに、都民が被害者にも加害者にもならないための対策を推進していくことを要望し、次の質問に移る。
【電動キックボードの規制】
令和5年7月に改正道路交通法が施行され、電動キックボードを含む特定小型原動機付自転車については、新しい区分として規定された。
知り合いのバスの運転手からは、電動キックボードでのルール違反者が多くみられ、何とか取り締まり強化して欲しいとの要望を受けております。
電動キックボード等の特定原付に乗る利用者のルールを守ってもらい、交通事故発生をなくすことがもとめられております。
警視庁によると、令和6年は実際に都内で244件の事故が発生しているとのことである。
私は、先日自分自身で電動キックボードに試乗してみた。
交通ルールのテスト14問くらい受ける必要がありました。
乗ってみた感想ですが、自転車よりも安定感に欠く感じがした。
Q1
令和6年度の電動キックボード等の交通安全対策について課題認識と取組を伺う。
A1(総合推進部長答弁)
○ 電動キックボード等は運転免許が不要であり、免許取得時のような交通安全教育を受けないことから、安全利用の取組を促進
〇 令和6年度は、啓発リーフレットを作成したほか、前年度に作成した啓発動画を編集し、ターゲティング広告に活用
Q2
利用者により身近なシェアリング事業者などと連携して安全運転の啓発に取り組むことが効果的であると考える。どのように取り組んできたのか伺う。
A2(総合推進部長答弁)
○ シェアリング事業者などの団体と協定に基づき安全利用に関する啓発活動を実施
〇 具体的には、都の安全啓発活動に参画を求めるとともに、事業者団体が安全啓発活動を行う際には、都が作成した広報物を提供
〇 事業者団体との意見交換会を実施し、都民の声などを共有、事業者の対策状況等を聴取
・今後も、電動キックボードをはじめとする特定原付の利用者は増加していくことが予想
・利用者の安全利用が図られるよう要望
【きみまも@歌舞伎町】
(開設目的)
歌舞伎町では、様々な不安や悩みを抱えた青少年・若者が、SNS 等を通じて、いわゆる「トー横」に集まり、市販薬乱用や性被害など、様々な問題が発生していることから、社会的に対応が求められている。
これに対し、都は、昨年度「きみまも@歌舞伎町」を開設したが、
(窓口設立の経緯と目的について)
Q1 その設立の経緯と目的について、伺う。
A1(治安対策担当部長答弁)
〇 第33期青少年問題協議会において、青少年・若者と同じ目線に立ち不安や悩みに寄り添うことのできる相談窓口等の体制を構築すべきであるとの答申
○ これを受け、昨年1月に臨時相談窓口を実施し、青少年や若者が犯罪被害やトラブルに巻き込まれることを防ぐための常設の相談窓口「きみまも@歌舞伎町」を昨年5月に開設
「きみまも」には「君を守りたい」という想いを込めてもネーミング
(機能)
歌舞伎町周辺における声掛け
一息つけるフリースペースの提供
安全な相談場所
課題解決に向けた専門機関へのつなぎ
トー横に集まる若い世代の実態把握
犯罪被害者等の防止・啓発
このような相談窓口があることで、歌舞伎町を訪れる青少年・若者の
安心につながるものと考える。
多くの若者が気軽に窓口を利用し、過ごしやすい場所となるような環
境作りが重要である。そこで、
(施設の運営にあたり工夫している点について)
Q2 施設の運営にあたり工夫している点について、伺う。
A2(治安対策担当部長答弁)
〇 軽食や無料Wi-Fiを提供するほか、静かに過ごしたい利用者のためのスペースを設けるなど、安心して過ごせる環境を確保
〇 七夕など季節の催しを企画するなど、気軽に立ち寄り、安心して相談できる場所となるよう環境を整備
さらに、民間支援団体の協力を得て「生きづらさ」を話せる場を設けることにより、利用者の不安や孤立感の解消に努めている
「きみまも@歌舞伎町」の運営時間は、午後3時から午後9時と聞いているが、
夜9時以降、トー横にはたくさんの若者が集まってきている。時間延長を検討すべきと考えます。
また、日曜、祝日、月曜が休みになっているが、トー横に来る若者は日、祝日に関係なく来ている。365日対応も検討すべきと考える。
(運営時間について)
Q3 「きみまも@歌舞伎町」の運営時間を設定した経緯について、伺う。
A3(治安対策担当部長答弁)
○ 運営時間については、臨時相談窓口を設置した際の利用状況や犯罪被害防止等の観点を踏まえ設定
○ 窓口では、深夜帯には犯罪等に巻き込まれるリスクが高くなることから、21時の帰宅を促している
〇 困難を抱えリスクが高いと判断される利用者に対しては、個々の状況に応じて支援
時間帯や曜日に関わらず、歌舞伎町に居場所を求めて集まる若者は多く存在することから、運営時間や開所日については再検討すべきと考えます。より若者に寄り添った運営となるよう、取り組みを進めていただきたい。
(外部機関へのつなぎについて)
Q4 次に、昨年度どれぐらいの青少年・若者が「きみまも@歌舞伎町」を利用したのか、また利用者に対してどのような支援を行っているのか、伺う。
A4(治安対策担当部長答弁)
○ 「きみまも@歌舞伎町」では、青少年・若者に対して、安全で安心できる場所を提供し、令和6年度は延べ8,858人が利用
○ 利用者の中には、多様かつ複合的な課題を抱えている者がおり、課題が明らかになった利用者に対しては、関係行政機関、民間支援団体等につなぎ、安全の確保や就労支援などそれぞれの課題に応じて適切に支援
きみまも閉所以降の夜間の対策を強化するとともに、トー横にいる未成年に対して、民間団体と連携して支援を強化することが必要と考えます。
トー横には、多くの若者が集まり続けていることから、若者に支援の手がまだまだ届いていないことも考えられる。
そこで、そうした若者に対して来所を促すとともに、被害に遭わないための注意喚起が必要であると考えるが、
(啓発について)
Q5 令和6年度における取組について、伺う。
A5(治安対策担当部長答弁)
○ 民間支援団体と連携し、周知カードの配布などを通じて来所を促している
○ SNSによるターゲティング広告や歌舞伎町のデジタルサイネージを活用し、青少年・若者に注意喚起をするとともに、悪意ある大人に警告メッセージを発することにより、啓発を実施
家に居場所がないこどもは、きみまもを使いたい時間に使って、閉館時間が来れば、家に帰らず再び街に戻ってしまう子もいると聞いている。
歌舞伎町にきみまもの案内を配る方がいたり、トー横エリアに入る前に若者の目に止まりやすい場所にきみまも案内があれば、様々な被害から若者を守ることができると思う。
トー横に来る若者が、きみまものスタッフと出会えるような周知啓発に努めていただきたい。



